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大豆生産量世界第6位の南米パラグアイが、記録的な大豆の不作により「同国史上初の輸入」をせざるを得ないという異常な状況に

投稿日:2022年3月25日 更新日:




 

このところ、世界各地で穀物の深刻な不作の報道が流れます。

最近だけでも、中国、米国、オーストラリアなどで穀物収穫の状況がかなり悪いということを取り上げました。

[記事] 中国の冬小麦の収穫が「国の歴史上最悪」であることを農業当局が発表
 投稿日:2022年3月8日

[記事] アメリカで小麦生産量が最も多いカンザス州やテキサス州の冬小麦収穫が、雨不足により過去最低レベルになる見通し
 投稿日:2022年3月22日

[記事] オーストラリアのニューサウスウェールズ州で、大洪水のために農作物全体に記録的な損失
 投稿日:2022年3月19日

そんな中で、南米のパラグアイが「歴史的にも稀なほどの大豆の不作」に陥っており、これまで一度も大豆を輸入したことのない同国が「大豆を輸入せざるを得なくなった」ことが報じられていました。

パラグアイは、大豆生産で世界第6位の大豆輸出国です。

 

大豆生産量ランキング(2020年)
1位 ブラジル
2位 米国
3位 アルゼンチン
4位 中国
5位 インド
6位 パラグアイ
7位 カナダ
8位 ロシア
9位 ボリビア
10位 ウクライナ

globalnote.jp

 

気になるのは、パラグアイの場所です。大豆生産量世界第1位のブラジルと、世界第3位のアルゼンチンの中間にあります。

パラグアイ

Google Map

これを見ていますと、ブラジルやアルゼンチンの状況も気になります。

なお、すでに、アルゼンチンは自国の穀物保護のために「大豆の輸出を禁止」しています。

[記事] 大豆の輸出量世界第1位のアルゼンチンが、大豆の輸出の停止を発表
 投稿日:2022年3月15日

また、ロシアやウクライナが現在「肥料の輸出」を禁止しているため、世界中で肥料の高騰が起きています。

[記事] 肥料パニック : アメリカの多くの農家の人々が「肥料を手に入れられていない」模様
 投稿日:2022年3月14日

南米は特にロシアからの輸入の率が高い国が多いですので、ウクライナの紛争が長引いた場合、さらに深刻になる可能性があり得ます。

 

日本は大豆をよく食べるにも関わらず、自給率はとても低いままです(大豆の自給率は22%)。今の南米の状況からは、来年あたりまでには、大豆を使った食品はそのうち食べること自体を諦めざるを得ない日も出てくるかもしれません。

パラグアイの状況について、ブラジル日報の特別報道をご紹介します。


《パラグアイ》まれに見る大豆不作で危機=史上初の輸入の可能性浮上

ブラジル日報 2022/03/25

パラグアイの大豆業界は今日、収穫が進むにつれて見通しが悪くなるという近年最悪のシナリオを辿っている。

今年半ばまでは、大豆業界は加工用の原材料のストックを有しているが、それ以降、パラグアイはアルゼンチンなどの地域から史上初めて大豆を輸入しなければならならず、良い兆候ではないと関係者は語る。現地紙などが報じている。

パラグアイ穀物・油糧種子貿易会議所の農業アドバイザリー補助のL・ラミレス氏は、この打撃は純粋に収穫状況の悪化によるもので、多くの生産者たちは契約を守るため借金をしなければならないと説明した。業界の大部分はトウモロコシへの転向を図っているという。

 

損失

穀物・油糧種子貿易会議所が収集した最新のデータによると、収穫の進捗状況 83%を基に、そのうち 67%が打撃を受けており、この割合は増加する可能性があるという。

「950万トンをベースとした計算で、 67%の下落がみられる。このラインは修正されていくが、影響は軽く 70%を超える可能性がある」とラミレス氏は述べる。

現時点までの実際のデータを基に、 67%の不作は640万トンの損失に相当し、2022年 11月までの市場の平均価格は 1トン当たり約 569ドルとなり、国内流入予定の 360万ドルを不作により失うことになる。

この金額は、バリューチェーンへの影響を考慮していない。すなわち、より深刻な打撃を受ければ、この影響は更に大きくなる可能性がある。

 

効率

同氏は、会議所が行った最近の国内農業地域訪問にて、懸念すべき収穫量であると述べた。最悪のケースでは 1ヘクタール当たり 300キロの収穫となり、最良でも 800から 1千キロの収穫だという。現時点での 1ヘクタール当たりの平均収穫は 900キロだ。

収穫を終えるにつれ、平均値は一層低下する可能性がある。これは、国内北部の状況が繊細なためである。国内平均は 1千キロ以下で 900キロを前後している。また、穀物の品質の低下については述べられてさえいない。

 

代替手段

割れやしわがある低品質な大豆はまた、次の種まきの時期に影響を与える。市場には生産のために必要な種子が不足しており、多くの生産者は供給を継続するための代替手段を模索しなければならない。

「種子を入手できた生産者たちは、現在の市場価格ではカバーできない契約遵守のために、大豆を植える。しかし、多くの生産者とそれに伴う輸出企業との契約も全うすることが出来ていない。そのため、契約と負債をカバーするために、大豆を植えることの出来ない生産者たちがトウモロコシに集中している」とラミレス氏は述べた。

また、将来の土壌条件にも影響を与え、のちの収穫量にも影響する可能性もあるという。

「土壌管理においてはすでに違いが顕著になっている。多くの生産者たちは予算を得るため、収入をもたらすトウモロコシへの舵きりを行い、土壌改善の可能性を捨てた。まさにドミノ崩しの状況といえる」とラミレス氏は述べている。







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