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詰まった動脈のプラークの50%以上からプラスチックが発見されたという研究から思う懸念は

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イタリアの研究で、「詰まった動脈のプラークの 60%からプラスチックが検出された」という研究が科学記事で報じられていました。

プラークというのは、血管の中のコレステロールなどのかたまりのことで、その後、「血栓」というようなことにもなりやすくなると理解していますが、その大半にプラスチックが含まれていたと。

血流中に入り込んだプラスチックが、プラークなどの原因のひとつにもなっているかもしれないということだと思いますが、これを読んで、

「血栓の原因がますますわかりにくくなるなあ」

とも思いました。

現在、世界的には血管系の疾患などが増えているのかどうかは、明確な数字が明らかではないですが、2021年以降の話として、以下のふたつのことがあります。

・スパイクタンパク質は血栓を引き起こす原因となる

そして、

・細胞外 DNA は血栓を誘発する原因となる

ということがあるのですね。

それぞれ以下の記事にあります。

(記事)スパイクタンパク質が「血栓を引き起こす理由」がほぼ完全に解明。それは複数の多様なメカニズムであり、スパイクは何重にも血液の凝固を促進する作用を持つ
In Deep 2022年11月7日

(記事)細胞外DNAは確実に血栓を誘発する原因となり、脳卒中や多臓器不全などのリスクにつながる。…そしてワクチン混入DNAは、細胞外DNAそのものであり…
In Deep 2024年1月24日

こういうものが、プラークや血栓の原因となり得ることが、以前からわかっていたのですが、そこに「原因としてのプラスチック」が出てくると、全体的にプラスチックのせい…というようにされたりすることもあるのかなと。スパイクタンパク質や混入 DNA の有害性がうやむやになってしまう、というような。まあ、何ともいえないですが。

ともかく、個別の原因が何であれ、血管や血液関係の症状や疾患は今後も劇的に増加していくのかもしれません。

そもそも、プラスチックのリサイクルって「まったく機能していない」のですよ。廃棄されたプラスチックは、ほとんど環境中にばらまかれている。以下の記事でご紹介しています。

(記事)プラスチックのリサイクルは「まったく機能していない」。リサイクルされるのは全体の数パーセントで、あとは環境にバラ撒き続けられている
地球の記録 2024年3月6日

どのような側面から見ても、身体には過酷な時代です。

イタリアの研究を取り上げていた科学記事をご紹介します。





詰まった動脈のプラークの50%以上にプラスチックが発見された

Plastic Was Found Inside More Than 50% of Plaques From Clogged Arteries
sciencealert.com 2024/07/23

プラスチックは今やあらゆるところに存在し、胎盤を含む人体のいくつかの主要臓器に微細な破片が見つかっている。

微細粒子がいかに簡単に私たちの組織に侵入するかを考えると、それが私たちの健康にどのようなリスクをもたらす可能性があるかを正確に知ることは極めて重要だ。

研究者たちは、マイクロプラスチックが人体にどのような影響を与えるかを知るために、臓器のミニレプリカやマウスでその効果を研究することに熱心に取り組んでいる。しかし、それらの研究で使用されたマイクロプラスチックの濃度は、人々が実際にさらされる量を反映していない可能性があり、人間を対象とした研究はほとんど行われていない。

3月にイタリアで行われた小規模な調査で、詰まった動脈を広げる手術を受けた患者から外科的に除去された脂肪沈着物の中にマイクロプラスチックの破片が見つかり、約 3年後に健康状態が報告された。

頸動脈内膜剥離術と呼ばれる手術で狭くなった動脈から脂肪プラークを除去すると、将来の脳卒中のリスクが軽減される。

ナポリのカンパニア大学の医学研究者ラファエレ・マルフェッラ氏が率いるこの最近の研究チームは、プラーク内にマイクロプラスチックが付着している患者と付着していない患者の間で、脳卒中、さらには心臓発作や死亡のリスクがどのように比較されるのかを調査した。

研究者たちは 257人の患者を 34カ月間追跡調査し、患者の約 60%の脂肪で肥厚した動脈から採取したプラークに測定可能な量のポリエチレンが含まれ、12%の患者では採取した脂肪沈着物にポリ塩化ビニル(PVC)も含まれていることを発見した。

ポリ塩化ビニルには硬質と軟質の両方の形態があり、水道管、ペットボトル、床材、梱包材の製造に使用される。ポリエチレンは最も一般的に生産されるプラスチックで、ビニール袋、フィルム、ボトルにも使用される。

マイクロプラスチックは、以前にも人間の血流を流れているのが発見されており、研究者たちは心臓の健康について当然ながら懸念していた。

実験室での研究によると、マイクロプラスチックは心臓細胞に炎症や酸化ストレスを引き起こし、心臓機能を損ない、心拍数を変え、マウスなどの動物の心臓に瘢痕を残す可能性があることが示唆されている。

この研究では、切除したプラークにマイクロプラスチックが見つかった患者は、外科医が除去したプラークにマイクロプラスチックが検出されなかった患者に比べて、34カ月後に脳卒中、致命的ではない心臓発作、または何らかの原因で死亡する可能性が 4.5倍高かった。

マイクロプラスチック、およびナノプラスチックと呼ばれるさらに小さな粒子の量は、熱分解ガスクロマトグラフィー質量分析法と呼ばれる技術を使用して測定され、それらの存在は、人体の組織の炭素と石油化学製品から作られたプラスチックの炭素を区別できる別の方法である安定同位体分析を使用して確認された。

マイクロプラスチックは高性能顕微鏡でも観察可能で、研究者たちはマクロファージと呼ばれる免疫細胞の内部と脂肪プラーク内に、ギザギザの縁を持つプラスチック片を観察した。

また、研究チームは組織サンプルを検査し、プラーク内にマイクロプラスチックが付着している患者では炎症マーカーのレベルが高いことも発見した。

しかし、この観察研究では、マイクロプラスチックが心臓への下流影響を引き起こしていると断定的に結論付けることはできないことを心に留めておかなければならない。関連性があるということだけが言えることだ。

この研究では、喫煙、運動不足、大気汚染など、心血管疾患の他の危険因子は考慮されていない。

過去 20年間でプラスチックの生産量は爆発的に増加したが、リサイクルされたのはそのうちのほんの一部に過ぎない。それでも世界の一部の地域では心血管疾患の発生率が低下しており、この 2つの関係を理解するにはさらなる研究が必要だ。

この研究はニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンに掲載された







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