米ゼロヘッジの記事で、アメリカのビジネスブログの著者の方のツイートが取り上げられていて、
「アメリカの多くの地域で、農家の方々が肥料を手に入れられていない」
と記していました。
そして、ゼロヘッジは、「すでに状況としては食糧危機が発生するかどうかではない。焦点はその食糧危機がどれほど大きくなるか、だけだ 」と記しています。
現状のままですと、私も漠然とはそう思います。
材料が悪すぎます。
ロシアからの穀物の輸出がないことに加えて、ウクライナもすべての穀物の輸出を禁止しました。
[記事] 世界第5位の小麦輸出国であるウクライナが、小麦を含む「すべての穀物の輸出を禁止」する緊急命令を発表
地球の記録 2022年3月10日
このウクライナでも、戦争の中で、農業の進行状況は停滞していることが報じられていまして、戦争そのものに加えて、「いろいろなものが不足している」ようなのです。
以下のようにありました。
> 昨年記録的な穀物を生産したウクライナの農民たちは、現在、農薬や除草剤だけでなく、肥料も不足していると述べている。そして、たとえそれらの材料が十分にあったとしても、農業機器に電力を供給するのに十分な燃料を得ることができないという。 (Farm Policy News)
とにかく、「農業に必要なものがいろいろとない」ようで、そして、以下のように、肥料原料の一大生産地であるロシアは、「敵対国」に対しての肥料の輸出を禁止しています。
[記事] 肥料の原料「硝酸アンモニウム」の世界最大の輸出国であるロシアが、輸出を停止
地球の記録 2022年2月28日
現在、肥料不足は「世界中で起きている」と見られ、今回の引用により、アメリカでも深刻な肥料不足が起きていることが推測されます。
この先どうなるのかわからないですが、急速に事態が改善するとも思えず、食糧に対しての、ご各自の対策を少しずつ進めるのもよろしいかと思います。
米国ゼロヘッジの記事をご紹介します。
「メディアは国民に危機の警告をしていない」 米国が食糧危機に向かっている
"Media Isn't Warning You" That US Careening Towards Food Crisis
zerohedge.com 2022/03/14
ロシアとウクライナの危機が始まってから 2週間後、世界は急速に何百万人もの人々に影響を与える可能性のある食糧危機に向かっている。
この危機の波及効果は、すぐに米国の農業騒乱を引き起こす可能性がある。
ロシアとウクライナからの農業輸出の削減は、世界の食料供給に劇的な打撃を与えると見られる。この両国は「世界の穀倉地帯 」として知られており、国際的な小麦貿易の 4分の1、トウモロコシの約 5分の1、世界で取引される全カロリーの 12%を占めている。ロシアが肥料の原料の輸出を禁止しているため、現在のもう 1つの大きな問題は、肥料の確保だ。
すでに状況としては食糧危機が発生するかどうかではない。焦点はその食糧危機がどれほど大きくなるかだけだ。
ロシアの侵略が穀物の輸出を抑制し、価格を上昇させ、社会不安を引き起こす可能性があり、新興市場だけではなく、西欧諸国でさえ、農業市場がこの混乱から免除されてはおらず、より高い価格となっている。
ビジネスブログ MartechZone の創設者であるダグラス・カー氏のツイートは 、アメリカでの食糧危機が浮上していることを「メディアは警告すらしていない」と指摘した。
カー氏は、以下のように書いている。
> アメリカ南部の農家の人々は現在作物用の肥料を手に入れることができていない。
> 中西部の農家の人々は、窒素も、そして肥料も手に入れることができていない。
ロシアがウクライナを侵略する前でさえ、世界の食糧システムは緊張していた。
世界の最も成長している地域でのサプライチェーンの混乱と悪天候により収穫量が減少し、価格が上昇した。
国連は世界の食料価格がここから 8%- 20%上昇する可能性があると警告しているが、食糧価格はすでに記録的な高値にある中、ウクライナの供給ショックはこの危機を増幅させるだろう。