米 CDC (疾病予防管理センター)の「ワクチン有害事象報告システム / VAERS」のデータの最新情報を定期的にご紹介しています。
前回分は以下となります。
[定期]アメリカの7月2日までのワクチン接種後の有害事象報告は 43万件超、死亡例は 9000件を超える。死亡事例の増加幅が過去最大に
投稿日:2021年7月10日
以下は、現時点で最新の CDC の有害事象報告データです。
有害事象の全体の報告数、死亡報告数、重症報告数のそれぞれの前回からの 1週間の推移は以下のようになります。
・有害事象報告 43万8,441件 → 46万3,457件(前週から 2万5,016件増加)
・死亡事例報告数 9,048件 → 10,991件(前週から 1,943件増加)
・重症事例報告数 4万1,015件 → 4万8,385件 (前週から 7,370件増加) データ
死亡事例のこの1ヵ月の推移は以下のようになっています。
VAERS 死亡事例の週単位の推移
・06月11日 前週より 105件増加 (記事)
・06月18日 前週より 120件増加 (記事)
・06月25日 前週より 872件増加 (記事)
・07月02日 前週より 2,063件増加 (記事)
・07月09日 前週より 1,943件増加 (今回)
ここに来て、「ワクチン接種数と死亡報告数の数のリンクが完全に途切れた」ことがわかります。
アメリカでのワクチン接種数が大きく減少し始めてから、むしろ死亡事例報告は、飛躍的に増えています。以下は、この VAERS の統計を記録し始めてからの、
・ワクチン接種数の推移
・ワクチン有害事象の死亡報告
をグラフで比較してみたものです。累積の死亡数ですので、増加していくのは当然として、この1ヵ月ほど「グラフの角度が過去にないほど急上昇を示している」ことがわかります。
ワクチン接種数と死亡事例の推移の比較
COVID-19 Data Explorer
これが意味するところはわからないですが、副作用が出やすいと言われる二度目のワクチン接種が増えたことも関係あるかもしれないですし、単純に「時間の経過と共に死亡事例も増え始める」ということを示しているのかもしれないですし、そのあたりはわかりません。
十代の有害事象と死亡事例
アメリカの 12歳から 17歳の有害事象報告は、接種が始まって以来大幅な増加を示し続けています。報告件数は 9,263件となっています。
・12歳から17歳の有害事象報告 9,263件(データ) 前回 8,760件
・12歳から17歳の重症事例 652件 (データ) 前回は 602件
なお、ワクチン接種年齢の下限が変更されたことに伴うためか、今回は、「 9-12歳」の有害事象報告が突然のように増加しています。おそらく、多くは 12歳の人たちが占めると考えられます。
・9歳から12歳の有害事象報告 361件(データ)そのうち重症 1件
以下は、12歳から17歳の重い事例の報告数と、死亡事例です。
・12歳から17歳のアナフィラキシー事例報告 1,547件 (データ) 前回は 1,456件
・12歳から17歳の心臓障害の事例報告 294件 (データ) 前回は 269件
・12歳から17歳の血液凝固障害の事例報告 46件 (データ) 前回は 39件
・12歳から17歳の「死亡」事例報告 9件 (データ) 前回は 9件
この年齢層の死亡事例報告は、前回から増えていません。
以下は、 7月9日までの 12歳から17歳のアメリカでの死亡事例の詳細です。
2021年7月9日までの12歳から17歳の 9人の死亡事例詳細
・15歳 / 女性 / ニューハンプシャー州
[症状]アナフィラキシー反応、心停止
[接種から死亡まで] 1日 (ID 1187918)・16歳 / 女性 / ウィスコンシン州
[症状]心停止
[接種から死亡まで] 11日 (ID 1225942)・15歳 / 男性 / コロラド州
[症状]心不全
[接種から死亡まで] 2日 (ID 1242573)・15歳 / 性別不明
[症状]心停止
[接種から死亡まで] 不明 (ID 1353097)・16歳 / 男性 / ジョージア州
[症状]胃腸穿孔、状態悪化、死亡
[接種から死亡まで] 4日 (ID 1386841)・13歳 / 男性
[症状]インフルエンザ様疾患、死亡
[接種から死亡まで] 2日 (ID 1406840)・16歳 / 女性 / ペンシルベニア州
[症状] 胸痛、血球貪食性リンパ組織球症、心嚢液貯留、長期入院、死亡
[接種から死亡まで] 73日 (ID 1420630)・13歳 / 男性
[症状] 心臓肥大、 心筋炎、死亡
[接種から死亡まで] 0日 (ID 1429457)・13歳 / 男性 / ミネソタ州
[症状] 脳の異常、脳ヘルニア、脳死、動静脈奇形等、死亡
[接種から死亡まで] 17日 (ID 1431289)
なお、以前、ワクチン後の有害事象の死亡事例として挙げられていた以下の 15歳のふたりの少年は「自殺」とわかりました。ふたりとも、接種「当日から翌日」までに自死されています。
・15歳 / 男性 / カリフォルニア州
[症状]死亡 (自殺)
[接種から死亡まで] 0日 (ID 1382906)・15歳 / 男性 / カリフォルニア州
[症状]死亡(突然死 / 自殺)
[接種から死亡まで] 1日 (ID 1383620)
この「ワクチン接種後に、突然自殺する」という事例は日本でも報告されており、精神疾患の既往歴がまったくない 25歳の健康な男性が、ワクチン接種後に精神錯乱を起こして自殺したことが、厚生労働省の以下の資料「事例. 46」に記載されています。
新型コロナワクチン接種後の死亡として報告された事例の概要 (厚生労働省 2021年7月7日)
次に全体です。
毎回見ている「ベル麻痺(顔面麻痺の一種)」「流産や胎児への影響」「アナフィラキシー反応」は以下のようになっています。
・ベル麻痺(顔面神経麻痺) 3,032件(データ) 前回 2,617件
・流産・早産・死産 1,072件 (データ) 前回 994件
・アナフィラキシー反応 127,421件(データ)前回 121,092件
「血栓、血液凝固あるいは血小板減少」の報告は以下のようになっています。
・血栓 / 血液凝固 / 血小板減少 9,471件(データ) 前回 8,256件
ギランバレー症候群は以下のようになっています。
・ギランバレー症候群 479件 (データ) 前回は、429件
ギランバレー症候群の増加幅が大きくなっていますが、副作用としてのギランバレー症候群が診断として確定するのは、ある程度時間が経過してからだと思われますので、この傾向は続きそうです。
以下の記事で、最新のヨーロッパでの有害事象報告数を取り上げました。
欧州医薬品庁のワクチン副作用報告数: 7月3日までのヨーロッパでの有害事象報告数は 168万件、死亡報告数は 1万7000件超に
投稿日:2021年7月16日
欧米合わせて、有害事象報告数 約 210万件、死亡事例報告数 約 2万8000件という事態へとなってきています。
これらは公式報告ですので、数字は過小だとしても、それでも、ワクチン有害事象報告数としては、史上最大であることには変わりないです。
しかし、最大の懸念は、今よりさらに先の時期に起きることです。