今年に入って、何かと話題になることの多い中東のイランですが、イラン南東部を中心とした広範囲が激しい集中豪雨に見舞われ続けており、各地で大洪水となっていることが報じられています。
雨は 1月9日から降り始め、最も雨が多く降ったシスタンという地域では、その後の 3日間の総雨量が、「 1年間の総雨量と同じほど」の豪雨だったようです。
イランでの 1月9日といえば、その 2日前の 1月7日に、原子力発電所のある場所で地震が発生したことを以下の記事でご紹介しましたが、2020年に入って以来、イランは自然災害に直面し続けているようです。
今回の集中豪雨では、1月14日の時点で、少なくとも 3名が死亡し、2万人以上が家を失ったと公式メディアは伝えていますが、多くの道路が寸断され、アクセスできなくなっている村は 500以上に上るということでして、被害の全容は今のところまだよくわかっていないようです。
イランでは、大雨に対しての洪水対策がほとんどなかったために、被害が拡大した可能性があると報じられていますが、今回豪雨被害に見舞われたイランの地域の多くが、もともと砂漠地帯といえる場所であって、洪水対策がなされていないのも無理はない面もありそうです。
現在、中東の広範囲の気象がやや異常でして、以下の記事でもご紹介しましたが、サウジアラビアなどでは、「大雪」に見舞われています。
あと、イスラエルも、イランの大雨の時と同じ頃に「 50年ぶりの豪雨」の被害が発生したと報じられていました。イスラエルでは、洪水で少なくとも 7名が死亡しています。
2020年に入って以来、中東の各地が平年とは異なる異常な気象状況に覆われているようです。