インドネシアの「地震が原因ではない津波」を伝える12月23日の報道より
12月23日の日本時間の早朝、インドネシア中部のジャワ島とスマトラ島の間に位置するスンダ海峡で、
「地震が起きていない状況での津波」
が発生しました。
これを書いているのは 12月23日の正午過ぎで、現時点での犠牲者の数は 62人となっており、また 600人以上が負傷したと伝えられていますが、時間の経過と共に犠牲者の数は加速度的に増えていますので、被害の規模はまだよくわからないというのが実際のようです。
SNSに投稿された津波直後の様子
インドネシア国家防災庁(BNPB)は、この津波の原因について以下のように発表しています。
「津波は地震によるものではなく、高潮と海底の地滑りによって発生した。スンダ海峡にあるクラカタウ火山が 22日午後 9時過ぎに海底で噴火し、複数の揺れが起きたことが影響した」
スンダ海峡にあるクラカタウ火山が「海底で爆発を起こした」ことが原因と見られているようです。
今回津波が発生したスンダ海峡と、クラカタウ火山の位置は次のようになります。
津波が発生したスンダ海峡とクラカタウ火山の場所
・Google Map
クラカタウ火山は、今年 10月から活動を激化させていましたが、海底での噴火を含んださらに激しい活動へと移行しつつあるのかもしれません。
それにしても、今年のインドネシアは地質的な災難が続いています。
10月には、インドネシアのスラウェシ島で津波により 1000人を大きく超える犠牲者を出しています。
そして、数日前には、ジャワ島のスラバヤ市で、非常に巨大なシンクホール事案が発生するというできごとが起きています。
巨大地震、海底噴火、巨大シンクホールと、あまりにも立て続けに起きている地質的な事象の連続を見ていますと、インドネシアの領域の大きな部分で、地質的に「非常に不安定な何か」が進行しているように感じないでもありません。
そして、これは環太平洋火山帯での出来事だと考えますと、今後どのようになっていくのか、やや気になります。