世界で最速最大規模のコロナワクチン(主にファイザー社 mRNA ワクチン)の接種を展開したイスラエルですが、ここに来て新型コロナウイルス感染状況に歯止めがかからなくなっています。
歯止めがかからなくなっているだけではなく、「重症患者が大変多い」という事が懸念されています。
以下は、過去三ヶ月のイスラエルでの 100万人あたりの新たな感染確認数と、集中治療室 / ICU への新たな搬送患者数の推移です。
感染数の拡大と共に重症患者数が激しい増加を示していることがわかりますが、8月6日、エルサレムにあるヘルツォーク病院の院長であるコビ・ハビブ博士(Dr. Kobi Haviv)という方が、イスラエルの報道、ニュースイスラエル13にオンライン出演し、
「重症患者の 95%がコロナワクチンを接種している」
ということと、
「入院患者の 85- 90%がコロナワクチンを接種した人たち」
だと述べたことが報じられています。
ニュースイスラエル13より
Dr. Kobi Haviv on Chanel 13
ハビブ博士は、以下のように述べていたようです。
エルサレムにあるヘルツォーク病院の院長コビ・ハビブ博士の発言
「重症患者の 95%がワクチン接種を受けています」
「入院患者の 85-90%は二度の完全なワクチン接種を受けた人たちです」
「私たち病院は現在ますます多くのコロナ病棟を開設しています」
「ワクチンの有効性が衰えています」
つまり、あくまで、このヘルツォーク病院に限ったことなのかもしれないですが、
「重症化しているコロナ患者のほとんどすべてがワクチン接種を受けた人たち」
であると述べているのでした。
このイスラエルの例は極端な数値ですが、同じようなことは、他の国でも起きていまして、シンガポールとイギリスの例を以下の記事で取りあげています。
シンガポールの新たなコロナ感染者の75%が「ワクチン接種者」だと政府が発表
投稿日:2021年7月28日
英国の感染確認数が過去半年で最大となり、死者数は過去三ヶ月で最大を記録する中、「コロナ重症患者の大半が二回のワクチン接種を受けた人たち」であることが露呈
投稿日:2021年7月22日
これらが、いわゆる ADE (抗体依存性増強)と関係するのかどうかはわかりませんが、ただ、以下の In Deep の記事でご紹介していますように、
「ワクチン接種者がデルタ変異種感染を拡大させている」
というデータは、CDC によって示されています。
「接種者がデルタ感染を広げており、もはやワクチンは機能していない」:米ワシントンポストが CDC の内部資料を公開。今後、世界各国でワクチン接種者同士での感染爆発が無制御になることは避けられない模様
投稿日:2021年8月1日
今回のイスラエルのことで注目すべきは、同国は、世界で最も早くに大規模なワクチン展開を始めまして(2020年12月19日から開始)、2月には、すでに現在に至る最大接種率(全国民の60数パーセント)に達していますので、時期的には、ワクチンを接種した人たちが中心となっている新たな感染拡大は、ワクチン接種開始から 7ヶ月後くらい、国民の大多数がワクチン接種を終えてから 5ヶ月後くらいということになります。
つまり、他の国でも、大規模接種をおこなった国々は、同じような時期に同じようなことが起きる可能性があるかもしれないということです。
日本に当てはめれば、最初にワクチン接種が始まった 3月頃からの約 7ヶ月後の 11月頃、あるいは年齢層を拡大して接種が始まった 5月頃から 7ヶ月後の 12月頃からイスラエルと同じ状況に陥る可能性があるということです。
もちろん、これはその時になってみたいとわからないですが、イスラエル、イギリス、シンガポール、アメリカなど、多くの国で同じようなことが起きている以上、日本で起きても不思議ではないと思われます。このあたりは、In Deep の以下の記事をご参照いただいてもいいかと思います。
国立感染症研究所の報告、あるいはビオンテック社CEOの発言からわかる「すでに ADE (抗体依存性増強)の時期に達している」可能性。日本は11月頃から?
投稿日:2021年7月28日
特に、11月 12月というのは、時期が冬ですので、さらに深刻な状況となってもおかしくはないです。
ワクチンを接種していないのであれば、コロナ変異種により重症化する可能性自体があまりないですので、さほど気にすることもないでしょうが、仮にコロナワクチンを接種された方であれば、この秋以降は、注意されて生活されたほうがよろしいかと思われます。
これから起きていくことが抗体の軋轢の本番であり、しかもまだ本番の序章だと思われます。