火山噴火と地震活動 自然災害

全島民避難から人々が帰島したばかりのバヌアツ・アオーバ島で再び火山が噴火。火山灰と「酸性雨」による壊滅的な被害が拡大している

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2018年3月30日のニュージーランドの報道より


Radio New Zealand

噴火するアオーバ島のマナロ山


THE ERUPTION OF THE AMBAY VOLCANO




バヌアツ・アオーバ島の場所

Google Map

南太平洋にあるバヌアツにあるアオーバ島で、昨年 9月に大きな噴火が始まったマナロ山という火山が、3月の終わりに再び大きな噴火を起こしました。

昨年のこの火山の噴火については、以下の記事で取りあげていますが、その際には、島のほぼ全員にあたる 1万 5000人に避難命令が下されました。

環太平洋火山帯の地震と火山活動が超活発化。南太平洋のバヌアツ・アオーバ島で突如始まった火山の噴火により非常事態宣言

今年になり、全島避難が解除され、島民たちは島へ戻り始めていたのですが、島民たちが戻ってすぐに、またもや大噴火が起きてしまったのでした。

4月2日のバヌアツでの噴火の様子


Vanuatu Meteorology and Geohazards Department

この噴火による直接的な負傷者などは報告されていないものの、アオーバ島では、大量の火山灰のために、農作物、あるいはヤシの木、そして飲料水などが壊滅的な被害受けていると報じられています。

また、現在、雨の多い季節であるバヌアツでは、この噴火での火山灰と共に深刻なのが「酸性雨」です。噴火で噴出される火山ガスに含まれる二酸化硫黄が酸性雨となり、それがアオーバ島の広範囲に降り注いでいます。

そのため、土壌汚染が深刻となっており、農作物の被害の他、酸性雨と火山灰にまみれた草を食べた家畜や野生生物が死亡していっているという報告もあります。

火山灰と酸性雨の大きな被害が拡大しているアオーバ島


vk.com

 

この噴火と、それによる被害の拡大を受けて、バヌアツの災害管理局は、昨年に続いて島民の避難の検討を始めたとのことです。

環太平洋火山帯での火山活動が今後さらに激しくなることはおそらく間違いなく、環太平洋火山帯でつながっている地域は、たとえば日本にしても、このような活溌な火山の噴火による生活への影響が今後人ごとではなくなる可能性は高いです。







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