ミニ氷河期の到来 太陽活動と宇宙 異常気象

始まったはずの太陽活動「サイクル25」は進行せずに止まったまま。その中で地球を襲う寒波地獄

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14日間連続で太陽黒点ゼロの太陽

NASA




 

昨年 9月、NOAA と NASA が共同で、

「太陽活動周期サイクル25が始まった」

と正式に発表しました。

以下の記事でもそれを取り上げています。

新しい太陽活動周期「サイクル25」が始まったとNASAとNOAAが公式に発表
投稿日:2020年9月16日

しかし、その後の太陽活動は異様に落ち着いたものとなっており、昨年暮れ頃までには、たまに黒点が出ることはあったのですが、ここに来て、どうにも「太陽活動が成長していく兆しがない」様相となっています。

スペースウェザーは、2月17日の記事として、以下のように伝えています。

太陽極小期の条件がいまだに継続している。今年は、これまでのところ、太陽で黒点が出なかった日数は 63%となっており、2月17日の時点では、過去 13日間連続で黒点ゼロの状態だ。

太陽フレア活動はゼロであり、太陽の X線出力のグラフは微動もしていない。ほんの数ヶ月前に、新しい太陽活動周期であるサイクル 25は、強力にスタートしたと思われたが、この予想外の静かな様相はその進行を妨げている。 Spaceweather 2021/02/17)

今年はまだ経過日数が少ないとはいえ、現在までの「黒点が出なかった日」は 30日、率にして 63%に達しており、太陽活動極小期と認定された 2020年の 57%をさえ下回っています。

太陽黒点の出現しなかった日数の比較

2021年 30日 (63%)
2020年 208日 (57%)
2019年 281日 (77%)
2018年 221日 (61%)
2017年 104日 (28%)
2016年 32日 (9%)
2015年 0日 (0%)
2014年 1日 (1%以下)
2013年 0日 (0%)
2012年 0日 (0%)
2011年 2日 (1%以下)
2010年 51日 (14%)
2009年 260日 (71%)
2008年 268日 (73%)

特に最近では、「まったく黒点が出ない」という状態が続いています。この現在の状態は、新しい太陽活動が始まったという感じより「太陽活動極小期が継続している」という雰囲気の方が現時点では強くなっています。

これと関係しているわけではないですが、現在、ヨーロッパ、ロシア、そして北米の一部で並外れた寒波と大雪が続いています

以下は、報道のタイトルだけですが、多くの国や地域で桁外れの寒波災害となっています。

・米テキサス州などで記録的寒波 死者20人以上 (TBS 02/17)

・アメリカ14州で寒波による緊急事態宣言下で計画停電に直面 (Insier 02/16)

・カナダ・アルバータ州で観測史上最低気温となる -43.9℃を記録 (Global News 02/10)

・ロシア・モスクワで過去数十年で最悪の降雪 (RT 02/13)

・ロシア西部で -58.3℃の観測史上最低気温を記録 (Moscow Times 02/09)

・英国で -22.9℃を記録するなど、ヨーロッパ各地で記録的な寒波 (Free My Meal 02/11)

また、中東でも各地で記録的な降雪が続いているようです。

これらの寒波がもたらされている最大の理由は、以下の記事などで取り上げていました「極渦の崩壊」の直接的な影響によるものだと思われます。

極渦の崩壊により「過去1世紀で最も寒かった1929年1月の気象パターン」と同様の状態となり、並外れた寒さが北半球の各地に影響を与え始めている
投稿日:2021年1月19日

北極上空の大気の循環「極渦」の崩壊による北米、欧州などの寒波と大雪は、今後さらに歴史的な激しさに
投稿日:2021年2月11日

しかし、太陽活動の現在のような沈黙の状態がさらに長引けば、この太陽活動の停滞も全体的な低温傾向と関係してくる可能性もありそうです。

少なくとも、極渦の崩壊の影響を直接受けている北米とヨーロッパ、そしてロシアなどでは、まだしばらく前例のない厳しい寒波が続くものと見られます。

そして、これは別の機会に書かせていただくと思いますが、地球の海流の崩壊が発生しており、これが続く場合、次の冬はさらに厳しいものとなりそうです。







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