2020年2月12日 イランの都市ラーヒージャーンにて
・atena_askari
前回の「イラクのバグダッドで1914年以来、106年ぶりの積雪」という記事では、2月11日に、イラクのバグダッドとその周辺で、106年ぶりに積雪があったということをお伝えしました。
その翌日、隣国のイランでも、同国としては考えられないような猛吹雪に見舞われたことが報じられています。
写真を見る限り、一度に降った積雪としては、「北海道でもこんなことはほぼない」というような大雪が一日で降ったことがわかります。
最も多く雪が降ったのは、イラン北部のギラン州(あるいはギーラーン州)というカスピ海に面した州で、その各地で、このような大雪が降ったようです。そんなような気象となるとは想像しにたい場所でもあります。
イランのギラン州
・Google Map
この深刻な吹雪により、少なくとも 8人が亡くなったとイラン国営放送は伝えています。イランの緊急組織によると、ギラン州では広範な混乱が引き起こされ、電力、水などのインフラに大きな影響が出ています。
停電などの影響を受けた世帯は 25万世帯に達し、また、1万2000人の給水が中断されたとのことです。多くの車が雪に閉じ込められ、また、ギラン州の小学校から大学までの教育施設は閉鎖されました。
イランで過去にこのような大雪が降ったことがあるのかどうか記録がわからないのですが、いずれにしても、ここまでの雪がイランで一度に降るのは珍しいことだと思います。
この巨大な寒冷前線は、さらに中東の広い範囲に影響を与えるかもしれません。