火山噴火と地震活動 異常な現象

ポンペイを壊滅させたイタリア・ベスビオ火山近くの海で「未知の海底火山が6つ」同時に発見される

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2016年10月1日の英国エクスプレスの記事より

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ヨーロッパ最大の地球科学の研究機関である「イタリア国立地球物理学火山学研究所(INGV)」が、イタリアのベスビオ(ヴェスヴィオ)火山近くのナポリ湾の海底に、今まで知られていなかった海底火山が「6つ」発見されたと発表しました。

これは、火山学研究所が、ベスビオ山の噴火の状況に関しての研究として、二酸化炭素排出量を検査し続けていたのですが、その測定の中で、ベスビオ山から数キロの場所にあるあるナポリ湾という湾の海底に高さ 800メートルほどの6つの未知の火山を発見したというものでした。

新しく見つかった海底火山の位置

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ベスビオ山とナポリ湾の場所
vesuvio-map・Google Map

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なぜ、イタリア国立地球物理学火山学研究所がベスビオ山の噴火の可能性についての研究を続けているかといいますと、現在のイタリアにとって、ベスビオ山の噴火は、自然災害として、大きな懸念だからです。

西暦 79年に、当時の古代都市ポンペイが、ベスビオ火山の噴火による火砕流によって完全に埋もれてしまったことは有名です。

62年2月5日、ポンペイを襲った激しい地震によりポンペイや他のカンパニア諸都市は大きな被害を受けた。町はすぐに以前より立派に再建されたが、その再建作業も完全には終わらない79年8月24日の午後1時頃にヴェスヴィオ火山が大噴火し、一昼夜に渡って火山灰が降り続けた。

翌25日(噴火から約12時間後)の噴火末期に火砕流が発生し、ポンペイ市は一瞬にして完全に地中に埋まった。降下火山灰はその後も続いた。

噴火直後に当時のローマ皇帝ティトゥスはポンペイに使者を出すが、市は壊滅したあとだった。市民の多くが火砕流発生前にローマなどに逃げたが、これら一連の災害により、地震の前には2万人程度いたポンペイ市民の内、何らかの理由で街に留まった者の中から逃げ遅れた者約2千人が犠牲になった。 ポンペイ - Wikipedia

その後も、1631年12月にも大噴火を起こして、約 3000人が死亡するなど、過去に大きな噴火を繰り返しています。

そして、次の噴火の可能性について調査している中で、新しい海底火山が見つかったということのようです。

現在のベスビオ火山

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先ほど、新たに見つかった海底火山の場所を図で示したものを載せましたが、航空写真で見ますと下のような感じになり、このナポリ湾という場所は、狭い範囲にベスビオ山を加えて7つの火山が存在する場所だということが今にしてわかったということになります。

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今年8月には、イタリア中部で大きな地震が発生し、その後も長く余震が続いています(参考記事)が、イタリアも最近は地質的に不安定な部分もあるのかもしれなく、新しく見つかった海底火山とベスビオ火山の活動との関連などに注目が集まっています。

あまり世界各地の火山の噴火状況について詳しくお伝えすることができていませんけれど、今は本当に世界中で火山の噴火が活発です。







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