ブラジルで、小さな子どもたちの「単なる風邪の重症化」が拡大していることが報じられていることを以下の記事で取りあげたことがあります。
[記事] ブラジルで「小さな子どもの重症呼吸器症候群」が劇的に増加。小児用の集中治療室は9割が埋まる。原因はすべて「単なる風邪ウイルス」なのに
地球の記録 2022年5月5日
何か特別な病気が流行しているということではなく、RSウイルスやライノウイルスなど、ごく普通の風邪での重症化が拡大しているのです。
以下は、4月のグラフですが、年齢的には、「 1 - 4歳が最多」となっています。
前回の記事では、以下のように書いていまして、私個人としては「これもまたコロナワクチンの影響の結果のひとつではないか」と考えています。
(2022年5月5日の記事より)
> これが気になりましたのは、最近、世界中で、小さな子どもたちの肝炎が拡大していることについて、5歳未満の子どもたちが圧倒的に多いことから、
>
> 「母親のワクチン接種からの直接的曝露が原因の可能性が高いのではないか」
>
> と、個人的に思っているということがあります。
これは以下の記事などで書いている「ワクチン後の免疫不全症候群」が起きているという意味です。
[記事] コロナワクチン後天性免疫不全症候群(VAIDSとも)への警告に関する論文からも、ストレートな曝露を受けた小さな子どもたちへの懸念がさらに
In Deep 2021年5月4日
もちろん、他にも理由はあるとは思います。
例えば、考えられる原因のひとつには「過剰な消毒」もあります。
以下の In Deep の記事などでご紹介したことがありますが、世界の専門家たちは、コロナの期間に持続していた「殺菌や消毒」が子どもたちの健康に大きな悪影響を及ぼす可能性を指摘していました。
繰り返される過剰な消毒により「病原体に対して弱くなってしまう」のです。
[記事] カナダの微生物学者たちが「パンデミックでの過剰衛生や社会的距離が特に子どもたちの腸内細菌環境に影響を与えており、長期間の重大な健康上の影響を残す」とした警告を発表
In Deep 2021年2月4日
これは1年以上前の記事ですが、それ以降も、学校を含むさまざまな公共施設での殺菌や消毒の励行という「悪い習慣」が続いています。小学生以上だと、それほど影響を受けなくとも、体内の常在細菌を育てている途中である小さな子どもたちにとっての過剰な消毒は人生においての「致命的な行為」となってしまう可能性があります。
南半球のブラジルは今は秋で、これから冬になる中で今のような状況となっていますが、日本を含めた北半球も「次の秋から冬」に、今のブラジルと同じようなことが起きていっても不思議ではないです。
特に5歳以下の未就学児たちを中心に病気の拡大が起きるように思っています。
悪いことを「悪い」と認識できなかった大人たちの責任でもありますが、子どもたちがひたすら犠牲になり続けているというのは厳しいことです。
ブラジル日報の記事をご紹介します。オリジナルの記事では、「 SARS 」という言葉が使われているのですが、2002年の SARS と混同されてしまう可能性がありますので、「急性重症呼吸器症候群」という言葉と置き換えます。
《ブラジル》急性重症呼吸器症候群で小児用病床が不足=空き待ちで死亡する乳児も
ブラジル日報 2022/05/27
秋に入って例年より早い寒波到来や、呼吸器疾患を引き起こすウイルス蔓延が原因で、深刻な小児病床不足が起きており、病床待ちの子供が死亡する例も起きていると現地サイトが報じている。
保健省によると、1~4月の子供の急性重症呼吸器症候群は3万5603件で、昨年同期より43・1%多い。特に目立つのは0~4歳児の21万498件で、5~11歳も3829件ある。
急性重症呼吸器症候群の原因はインフルエンザや新型コロナ、RSウイルスなどで、新型コロナのワクチン接種の対象外や接種開始直後の子供がオミクロン株に感染する可能性は大だ。
大人の急性重症呼吸器症候群患者は2月以降減少し始めたが、子供は増加が続き、0~11歳児は2月第1週1022人、4月1~7日2615人と155・9%増えた。
サンパウロ市サバラー病院ではこの間、各種ウイルスへの感染が確認された子供は2300%増えており、ここ数週間は新型コロナも含む感染者増が目立つという。全国的な感染者増は5月前半も確認されている。
子供は体力や免疫力が余り強くないため、病状が急変し、重症化する例も多い。サンパウロ州やリオ・グランデ・ド・スル州、サンタカタリーナ州、ペルナンブコ州では特に、病床不足が深刻だという。
ペルナンブコ州では23、24日に集中治療室(ICU)の空き待ちのまま亡くなる乳児が出ており、ICUの利用申請数が昨年の3・5倍で平均使用率は82%。24日現在もICUの空き待ちの乳幼児は88人おり、内73人は急性重症呼吸器症候群の子供だ。
子供の急性重症呼吸器症候群は3~6月がピークで、今後も患者増や床不足が続く可能性があり、一刻も早い病床拡大と大人も含めた感染対策が望まれている。