台湾で新型コロナの感染確認と死亡事例が圧倒的な勢いで増加しています。
以下のグラフが示します通り、ほんの1ヵ月ほどくらい前までは、ほとんどコロナの感染状況は何の問題にもなっていなかったものが、4月の終わりから唐突に感染者数が急増し始めました。
この急増ぶりは、人口100万人あたりの感染者数で、日本と比べてみましても、その突出した感染数の増加ぶりがわかります。日本で最大の感染確認数を出していた頃(2022年2月)の 7倍ほどに相当する数です。
また、死亡者数も5月から急増しており、データでは、5月26日には、1日 60人以上のコロナ死者数が出ています。
台湾は「コロナの優等生」と言われていたのですけれど、なぜこのようなことになってしまったのかはわからないです(とか言って、実はわかりますが)。
おそらく原因は単純に、
「コロナワクチン接種率の高さ」
にありそうです。
台湾の2回のワクチン接種率は、80%ほどに達しており、3回目のブースター接種率も 64%に達しています。
最近の、カナダ政府のデータを元にして作成されたグラフでは、最近のカナダのコロナ感染確認者で、「多い順」として、
・最も多いのがワクチン3回接種者
・次にワクチン2回接種者
・次にワクチン1回接種者
となっていまして、ワクチン未接種者が最もコロナ感染数が少ないことが示されています。
2月21日 – 4月17日のカナダのコロナ感染数(人口10万人あたり)をワクチン接種数で区分けしたデータ
expose-news.com
このカナダのデータは、おおむね世界的に当てはまると思いますので、ワクチン3回接種率の高い台湾でコロナ感染者が増加するのは、ある程度は「データ通り」ということになりそうです。
そのうち、日本もこれに続きそうな感じはありますが、日本のブースター接種率は、58%で台湾よりやや低いですので、日本は「これから」でしょうか。
時間と共に台湾の感染拡大も収まるでしょうが、ワクチン後の免疫不全が進行する中で、何度も何度も(コロナも他の病気も含めての)感染拡大は起こり得るとは思います。
[記事] コロナワクチン後天性免疫不全症候群(VAIDSとも)への警告に関する論文からも、ストレートな曝露を受けた小さな子どもたちへの懸念がさらに
In Deep 2022年5月4日
ワクチン大規模接種の代償は大きくなる一方です。
台湾の状況について、CNA の報道からご紹介させていただきます。
台湾の2021年の全コロナ症例は15,000件未満だったが、現在、1日あたり80,000件を記録している
Taiwan kept COVID-19 cases below 15,000 for all 2021. Now it has 80,000 a day, testing its 'new model'
CNA 2022/05/24
台湾は、ウイルスの発生を阻止していた制限を緩和することで、記録的な感染の波と戦っている。
2021年全体を通しての台湾での感染確認件数は 15,000件未満だったが、現在、1日あたり約 80,000件の症例が報告されている。
台湾は、長い期間、ゼロコロナを維持してきた政策の有効性が国際的な賞賛を勝ち取っていたが、ここに来て急激にそれが逆転している。
疫学者である陳建仁前副大統領は、与党民主進歩党が発表したビデオで、「伝染性が高すぎたため、ゼロコロナ政策の目標を達成できなくなった」と述べた。
台湾のほとんどの症例はそれほど重症ではないオミクロン変異体であり、症例の 99.7パーセント以上が軽度または無症状を示していると前副大統領は述べた。
感染数が今後ピークに達すると予測されているにも関わらず、台湾政府は、国境の閉鎖を含む政策を終了することを決定している。強制検疫の短縮など、いわゆる「新しい台湾モデル」の制限を緩和し、経済の閉鎖を回避しようとしている。
現在、COVID-19 患者に割り当てられた台湾の病院のベッドは 56%の占有率だ。
ショップ、レストラン、ジムは引き続き営業しており、マスクを着用することを義務付けて集会も許可されている。
しかし、人口 2,350万人の台湾では、現在、1日に 40〜 50人の死者を記録しており、現在までの合計で 625人の死者を出している。死者は 2020年から 2021年末まで 838人だった。
台湾のアプローチは、発生を制御するための厳格な措置が上海の長期の封鎖と北京を含む多くの都市での行動規制につながった中国とは対照的だ。
陳元副大統領は、人口の 75〜 80%が 3回目の予防接種を受けた後に、台湾を観光客に再開する準備ができていると述べた。現在の台湾の 3回目のワクチン接種率は 64%だ。
陳時中保健相は、死亡率を 0.1%未満に抑えることを目指していると述べた。現在の死亡率は約 0.06%で、ゆっくりだが上昇している。
この症例の急増は、新たな予防策を引き起こしてもいる。今週から、台北の学校の授業はオンラインに移行し、地下鉄の乗客数は平均レベルの約半分に落ちている。
「台湾は、ウイルスとの共存に進む必要があります」と、台湾長庚大学の新興ウイルス感染研究センターを率いるシー・シンルー氏は述べる。
シー氏は、以下のように述べた。
「私たちはゆっくりとウイルスとの共存の軌道に乗っています。近隣諸国と比較して、影響は少ないと思われます」