ミニ氷河期の到来 異常気象 自然災害

壊れたアメリカの気温と降雪量。テキサス州では1400万人が飲料水を失い、アーカンソー州では「1週間で6年分の雪」が降る

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2月16日。テキサス州リチャードソン市内の噴水を復旧させる作業員。 mainichi.jp




 

北半球の広範囲で異様な寒波と大雪が続いており、アメリカのことが報じられることが多いようですが、確かにアメリカの寒波と大雪は大変なことになっていまして、テキサス州やアーカンソー州などを含む、広範囲で災害レベルとなっています。

テキサス州では寒波による大停電が発生しましたが、それに続いて、凍結した水道管が破裂したりすることによって、1000万人以上が「水を確保できない状態」になっていることが報じられています。

1400万人が飲料水確保できず 米テキサス州、寒波で水道管破裂

米南部テキサス州などを襲った記録的寒波で、米メディアは19日、水道管の破裂などにより、同日時点で州内の1400万人以上が安全な水を確保できない状況にあると報じた。

CNNテレビによると、全米の死者は少なくとも50人になった。 時事 2021/02/20)

以下は、2月17日のアメリカ本土の最低気温の分布ですが、ごく一部を除き、全米のほぼすべてが、前例のない低い気温に見舞われていたことがわかります。

2021年2月17日の全米の気温分布

NY Times

また、アーカンソー州のリトルロックという街では、観測史上最大の降雪を記録していますが、そのレベルが激しく、報道では、

「 1週間で 6週間分の雪が降った」

伝えられています。

2月の総降雪量としても、24時間単位の降雪量でも、すべて過去最大の記録と報じられています。

何より「アメリカ全体の今シーズンの総降雪量」のグラフがすごいのです。

以下は、カナダ環境気候変動省のデータの 2月17日までの積雪範囲のグラフです。

2021年2月17日のアメリカの積雪範囲

ccin.caelectroverse.net

グラフとしての「チャートが崩壊している」ことがわかります。

この 2月中旬は、全米の広範囲で記録的な降雪があったことが示されています。

アメリカがこのようになっている直接的な理由は、以下などで取り上げています北極上空の大気の循環「極渦」が崩壊したことによるものです。

極渦の崩壊により「過去1世紀で最も寒かった1929年1月の気象パターン」と同様の状態となり、並外れた寒さが北半球の各地に影響を与え始めている
投稿日:2021年1月19日

また、以下の記事で取り上げましたように太陽活動も弱いままであり、今後もアメリカとヨーロッパでは、気温や気象が不安定な状態が続く可能性があります。

始まったはずの太陽活動「サイクル25」は進行せずに止まったまま。その中で地球を襲う寒波地獄
投稿日:2021年2月18日

しかし、上の記事にも書きましたけれど、寒さや大雪は今年が本番ということでは決してないと思われます。

来年はさらに厳しくなる可能性があり、その先は、それよりさらに厳しくなるのかもしれません。







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