少し以前に、ヨーロッパでのコロナ感染確認数の急激な増加について以下の記事で取りあげさせていただきました。
ヨーロッパ主要国の多くで感染拡大が過去最大を大きく更新中。その中で各国は(意味のない)ブースターショットを加速化する
投稿日:2021年12月13日
しかし、実際はこの「後から」がものすごいことになっていまして、特にこの数日間はこれまでに見たことのないような増加ペースを見せる国や地域が多くなっています。12月の中旬以降ですね。
アメリカは国全体としても急増していますが、地域的には何だかよくわからない急激な増加となっています。
たとえば、首都のワクチンD.C.のこの数日は以下のようになっています。
米首都の新たな感染確認数の推移 (2020年1月23日 - 2021年12月21日)
CDC
何だか増え方が過去に見ない様相となっています。
これはニューヨーク市も同じです。
ニューヨークの新たな感染確認数の推移 (2020年1月23日 - 2021年12月21日)
CDC
ヨーロッパでも、過去にない急増を示している国が多数あります。
英国 (12月22日に新たな感染数が10万超え)
ourworldindata.org
スペイン (過去最高までたった3日間で近づく)
ourworldindata.org
フランスも同じように過去最高を更新しようとしています。
しかし、何度目かわからないですが、ロックダウンを実施したオーストリアでは、感染数が「急減」していることがグラフからわかりますので、これだと、またクリスマス休暇後にロックダウンを実施する国も出てきそう。
欧米ではないですが、オーストラリア (人口2500万人)も何だかものすごい急増を示しています。オーストラリアは、今は「真夏」です。
オーストラリア (過去最大の2倍の感染数を数日で更新)
ourworldindata.org
これらがオミクロン株と呼ばれるものの影響なのか、検査実施数などを含めての他の要因なのかはわからないですが、増え方が急激すぎることには興味があります。
とはいえ、これらの多くの国で、死者は特段増えてはいませんので、現在主流のコロナ株が何であれ、「即時的な重症性」はあまりないようです 。(ただしコロナである限り、スパイクタンパク質を持っていることは事実ですので、ずっと後になってからの影響が軽いものかどうかは何ともいえません)
ただ、ノルウェーに関しては、死者数が着実に増え続けていまして、12月15日には、1日の新たな死者数が、過去最大の 60人を超えました。
ノルウェー(人口540万人)で1日の新たなコロナ死者数が60人超を記録
人口 500万人規模の国ですから、日本のような 1億超規模の国での同じような率を考えますと、かなりの数だとは思います。
しかしまあ結局、重症度がどうであろうと、アメリカの一部地区やヨーロッパでは、またも行動制限やマスク、飲食店の閉鎖、ワクチンパスポートの強化、そしてブースターショットの推進が続くだけなのだろうとは予測できます。
冬本番はこれからですので、やや混沌とした 2022年の春となっていきそうです。