比較的、ワクチン接種率の高い国が多いヨーロッパですが、主要国を中心に、次第に「どうにもならなくなってきている」という状態が、ジョンスホプキンス大学のデータからわかります。
いくつの国のグラフを見てみます。
フランス / 今年最大の感染確認数を更新
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ドイツ / 二ヶ月前の約5倍の感染確認
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英国 / 今年1月の記録を越える手前の水準に
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ヨーロッパの大国の様子は以上のようになっていて、今後、さらに冬が深まることを考えますと、パンデミックが始まってからのすべての記録を超えていくと見られます。
他のヨーロッパの国でも、以前にないような数を示している国が多くあります。たとえば、わりと穏やかな感染状況が続いていた北欧でも、11月から非常に激しい感染拡大が見られています。
フィンランドとノルウェーは以下のようになっています。
フィンランド / 11月からほぼ連日パンデミック以来の過去最多を更新
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フィンランドは、今年 8月に記録された新たな感染数が 873件(7日移動平均)というのが最大でしたが、11月中旬にその記録を上回ってからは、急速な勢いで過去最多を更新しています。
ノルウェーはもっと激しいですが、ノルウェーは「パンデミック全期間」つまり、昨年 3月から現在までのグラフを見るほうがわかりやすいです。
ノルウェー / 過去最大の感染拡大の渦中
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ノルウェーは一ヶ月前の 5倍ほほどの感染確認数となっています。
また、ノルウェーは、1日あたりの新たな死者数も 11月中旬から、2020年のすべての記録を越えた状態となっています。
ノルウェーの死亡数の推移
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スウェーデンも感染数は増加傾向にありますが、グラフでは、ノルウェーやフィンランドほどではありません。
北欧は、どの国も、二度の完全なワクチン接種率が 70%を超えており、高い部類に入りますが、スウェーデン以外の北欧諸国は、かつてない感染拡大の中にあるようです。
スウェーデンが、感染数、死者数に急激な増加が見られていない理由はよくわかりません。
そして、現在のこのヨーロッパ各国の…もう何度目の波かわからないですが、この感染拡大に対応する手段としては、予想されている通り、「ブースターショット」です。
イギリスは、
「年内に 18歳以上のすべての成人のブースターショットを完了させる」
と発表しています。
そして、イスラエルの研究機関は「ブースターショットを接種すれば、オミクロン株への予防力が100倍に増加」と発表しています。 100倍(笑)。
その一方で、アメリカ CDC は、
「オミクロン変異株には追加接種も効果なしの模様」
と発表したことが報じられています。
CDC は報告書で明確に、
> ワクチン接種ではオミクロン株への感染が防げないことを示しているとした。
とあるようで、いろいろと混沌としてきています。
日本や韓国でもブースターショットが進んでいます。
そして、これらの結果が出るのは、わりとすぐかもしれません。