フィリピンの報道より
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環太平洋火山帯の地質的活動がとても活溌な状態が続いています。インドネシアでではシナブン山やバリ島のアグン山が大噴火を起こす他、フィリピンでは 1月に、マヨン山という火山が大噴火を起こしました。マヨン山の噴火については以下の記事で取りあげています。
・フィリピン・マヨン山が大噴火。噴煙は1万メートルに達し、当局は数日内のさらなる大規模な噴火を警告
地球の記録 2018/01/24
そのマヨン山のあるルソン島からそれほど離れていないネグロス島の海岸に「メガマウス」という巨大な深海鮫が打ち上げられたことが報じられていました。
2018年2月11日 フィリピン・ネグロス島にて
ネグロス島とマヨン山の場所
・Google Map
このメガマウスという深海に生息するとみられるサメは、初めて捕獲されて存在が確認されたのが 1976年のことですが、それ以来、現在までに 66例しか目撃、あるいは捕獲例がない非常に珍しいサメです。
2014年の北海道大学や東海大学の研究グループによる研究発表では、「遊泳生態や摂餌生態はいまだ確認されていない」とあり、今でも生態についてはよくわかっていません。
日本では、沖縄の海洋博公園内「美ら海プラザ」に実物の標本が展示されているそうです。下がその写真ですが、なかなかの存在感です。
メガマウス
今回、このようなサメがフィリピンの海岸に打ち上げられたわけですが、当然ながら、このネグロス島ではかつてこのようなサメが打ち上げられたことがなく、住民たちの間では、「何か起きるのではないか」といった声が上がっていると報じられています。
深海にすむものとしては、たとえばリュウグウツノツカイなどが打ち上げられると、「地震と関係あるのではないか」と言われたりしますが、フィリピンでは火山の噴火など、いろいろと地質的な事象が起きているだけに話題となりやすいようです。
なお、リュウグウツノツカイといえば、少し前の 2月16日にメキシコでマグニチュード 7.2の地震が起きた前日に、同じ南米圏のペルーの海岸に「リュウグウノツカイが打ち上げられていた」ということが報じられていました。
メキシコの地震の前日にペルーの海岸に打ち上げられたリュウグウノツカイ
これら深海生物の打ち上げと地震などの地質活動の関係は相変わらず不明ですが、常に話題になるところを見ても、何か気になる部分がある現象とはいえるのかもしれません。