北朝鮮の地震を伝える韓国の報道メディアの記事
この 1週間ほど、大規模地震の発生はなくとも、マグニチュード 5から 6の地震が世界中で相次いでいます。
日本を含めた東アジアにおいても、その規模の地震がとても増えていまして、日本では、今日(6月24日)も、午前9時11分に、マグニチュード 5.5の地震が千葉の南東沖で発生しています。この千葉県の南東沖を震源とするマグニチュード 5以上の地震の発生は 2011年2月5日以来のことです。
中国でも、6月17日、四川省において、マグニチュード 6.0の地震が発生して、13人が死亡しました。
そのような中、ふだんは、自然の地震というものが、ほぼ起きない北朝鮮において、2日連続で合計 3回地震が連続して発生するという出来事がありました。
大変に珍しいことです。
震源は、黄海北道の松林(ソンニム)市という場所で、首都ピョンヤンのすぐ近くでもあります。
震源の松林市の場所
・Google Map
この地震について、韓国の中央日報の記事をご紹介しておきます。
なお、ここでは「自然地震」という言葉が使われていますが、最近の北朝鮮で地震が起きた場合は、そのほぼすぼてが「核実験による地震」だったためです。
北朝鮮では、それほど自然の地震は起きません。
日本・中国の強震に続き北朝鮮でも相次ぎ地震
中央日報 2019/06/24
最近、中国と日本で強震が発生したことに続き、北朝鮮でも22~23日、比較的強い地震が立て続けに発生し、これらの地震間の関連性に対して関心が集中している。だが、韓国気象庁はいまのところ関連性は低いと判断している。
今月17日午後10時55分、中国四川省宜賓市でM6.0の地震が発生した。深さ16キロメートルの震源で発生したこの地震では13人が亡くなり220人がケガをした。 その後、強い余震も発生している。
翌日の18日午後10時22分には日本の新潟県・山形県沖でM6.7の強い地震が発生し、15名が負傷した。
こうした中、北朝鮮の黄海北道 松林で数回の地震が発生した。
韓国気象庁によると、22日午前5時43分、松林から北東に10キロメートルの地点でM2.7の地震が発生したことに続き、同日午前5時49分には同じ地点でM3.4の強い地震が発生した。また、23日午前5時26分にも同じ地点でM3.4の地震が再び発生した。
韓国気象庁はこれらの地震は、自然地震だと説明した。
韓国気象庁は北朝鮮松林地域などで今後も地震が発生する可能性があるとみて注視している。
ここまでです。
韓国も含めた朝鮮半島は、環太平洋火山帯にも属していませんし、大きなプレートの境界上にもありませんので、「地震が発生する要素がない」のです。
ですので、日本の隣国とはいえ、朝鮮半島の国々は、私たちとは自然災害に対しての経験と考え方がまるで違う国々といっていいかと思います。
ただ、韓国では、2016年に同国としては極めて珍しいマグニチュード 5クラスの地震が発生していまして、朝鮮半島の地質情勢も変化してきているようです。
この地震については、以下の記事でご紹介しました
この北朝鮮の地震が起きた 6月22日の世界の地震発生状況を見ますと、
「ふだんはまったく地震が起きない場所」
で、他にもいくつかの地震が発生していたことがわかります。
下の地図がそれです。
2019年6月22日のマグニチュード3以上の地震
・Earthquake report world-wide for Saturday, 22 Jun 2019
フランスの地震は、6月19日に発生したマグニチュード 5.1の地震の余震だと思われますが、フランスにおいても、このような地震が発生することは大変に珍しいことです。
世界の地震発生状況の異変が少しずつ拡大しているように見えます。