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キューバの石油貯蔵タンクの火災から3日目にして、3番目のタンクも爆発崩壊。最重要の発電所の稼働が停止

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火災の様子




 

キューバ最大の石油貯蔵タンクが爆発炎上したということが報じられたのは、8月6日でしたが、火災発生 3日目にして鎮火されるどころか事態が悪化していることが報じられています。

この石油貯蔵ターミナルには、4つの貯蔵倉庫があるようなのですが、最初に第 1貯蔵タンクが爆発炎上し、翌日には、第2貯蔵タンクが爆発、そして、8月8日には、3つめの貯蔵タンクも爆発、崩壊したと、マタンサス州の州知事が述べたと伝えられています。

報道では、キューバでは石油を輸送して貯蔵できるターミナルは「ここだけ」のようなのです。そして、キューバでは、電力は、ほぼ (90%)石油に依存しています

住民によって撮影されたキューバでの爆発の様子

ndtv.com

キューバで石油産業の事故が起きたのは数十年ぶりということなのですが、原因について、最初の報道の時点から「落雷による」とされていました。

しかし、この事故のことを聞いた瞬間に、「違うだろうな」とは思いましたが、もちろん何ともいえません。しかし、人為的な事象である可能性はかなり高そうです。

アメリカでも相次いで、エネルギー関係の施設での原因不明の爆発、炎上が続いています。

 

[記事] 全米第4位の輸出量を持つテキサス州の液化天然ガス輸出ターミナルで「原因不明の爆発」が発生… (2022/06/09)

[記事] 米アリゾナ州のパイプラインで火災 (2022/06/14)

[記事] 800万人のアメリカ人に電力を供給しているフーバーダムで「原因不明の爆発」が発生し炎上 (2022/07/20)

 

なお、キューバのこの爆発の直後は、発電には影響が出ていないと報じられていましたが、最新のロイターの報道によると、「国内最大の発電所が停止した」とありました。

そして、石油を扱えるターミナルはここだけですので、それらと発電の組合せに問題が起きると、キューバは「長期間の停電」に見舞われる可能性があります。

そのあたりの代替手段があるのかどうかはわからないですが、キューバもアメリカからの制裁等によって厳しい経済状態ですので、いろいろと事情は複雑になりそうです。

今はどの国もエネルギーの問題が大きくなっていますが、今回のキューバの火災による影響は、キューバの一般の人たちに対してもかなり大きなものとなる可能性が出てきています。

米ロイターの報道をお伝えいたします。




 


キューバの石油ターミナルで火災が激化。三基目の貯蔵タンクが石油流出後に崩壊

Fire rages at Cuba oil terminal; third tank collapses after spill -governor
reuters.com 2022/08/09

キューバのマタンサス州にある主要石油ターミナルの 3基目の原油タンクが発火し崩壊した、と州知事は 8月8日に述べた。今回の火災は、キューバで数十年ぶりの石油産業事故となる。

火災発生後の夜間に 1基目のタンクが崩壊し、翌日中に 2基目の貯蔵タンクが内破して爆発した。

1人の消防士が死亡し、16人が行方不明となっている。これはすべて第 2貯蔵タンクの爆発による犠牲だった。4基目のタンクの爆発も懸念されたが、今のところ発火は確認されていない。

キューバは、メキシコとベネズエラの助けを借りて、消火作業を続けているが、爆発した 2基目のタンクから火が広がり始めてから難航している。

マタンサス州のこの港は、原油と燃料の輸入を受け入れているキューバ最大の港だ。マタンサスに貯蔵されているキューバの重​​質原油、燃料油、ディーゼルは、主にこの国での発電に使用されている。

州知事のサビネス氏は、3基目のタンクが炎に覆われてから、状況への取り組みは難しくなっているという。

キューバ国営テレビは、8月6日から進行中の災害を生中継しており、ミゲル・ディアス・カネル大統領はそこに常に同席し、状況の経済的および政治的重要性を強調している。

キューバは、米国の厳しい制裁を受けているため、ほとんど破産しており、停電が相次ぎ、ガソリンやその他の商品の不足により、7月に昨年夏以来の歴史的な不安に直面した。地元では、住民たちの抗議が散在する緊張した状況がすでに生じていた。

8月8日の正午、キューバ当局は、火災から 1マイル (1.6キロ)も離れていない国内で最も重要な発電所が、この地域の水圧が低いために停止したと発表した。

キューバでの電力網は、国内および輸入された石油燃料に 90%以上依存している。テキサス大学オのラテンアメリカ・カリブ海エネルギー・環境学部長であるホルヘ・ピノン氏は、今回の火災はその両方を脅かしていると述べた。

「現在の重要な問題は、キューバの原油生産が、マタンサスのパイプラインでしか接続されていないために、発電用の燃料を生成するためにどのようなルートを取るかということです」とピノン氏は述べた。施設には 240万バレルの設備容量があるとという。

ロシアの原油をマタンザスに運ぶタンカーが、モニタリング・サービス社によって特定されたが、石油タンク、パイプライン、そしてバルブ等が損傷している可能性があるため、港そのものが火災の影響を受けていなくても、来週、ロシアの石油を荷揚げできる可能性は低いとアナリストは述べている。

マタンサス港は、大型船を受け入れる能力を備えたキューバ唯一のターミナルだ。

住民は、今年の最も暑い月が近づくにつれて、危機が悪化するのではないかとの懸念を示している。

ハバナの高級住宅地に済むピア・フェレールさんは、「何てことだ。電気もガスもない!」と叫んだ。







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