フーバーダムの爆発の瞬間。 nypost.com
アメリカのミード湖という人口湖については、以前何度か記したことがあります。
この湖は、アリゾナ州やコロラド州など、800万人程度の人たちに電力を供給している水源ともなっているのですが、慢性的な降水量不足で近年あまりにも水位が下がり過ぎており、このままでは数年以内に「発電機のタービンのある場所より水位が下がってしまう」ことが懸念されていました。そうなると、発電できなくなるのです。
その場合、数百万人への電力供給が途絶える可能性があります。
[記事] アメリカの数百万人に電力を供給しているミード湖の水位が危険ラインを突破。フーバーダムの発電タービンの大半が動いていない模様
地球の記録 2022年6月3日
このミード湖の発電設備は、「フーバーダム」というダムにあります。
このフーバーダムが、7月19日に「爆発」したことが報じられていました。
フーバーダムは非常に観光客が多いところだそうで、年間 700万人もの人々が訪れる場所であるようですが、今回の爆発の際にも観光客たちがいたようで、爆発の瞬間がさまざまに撮影されています。
フーバーダムの爆発の瞬間。2022年7月19日 現地時間午前10時過ぎ
nypost.com
爆発の原因はわかっていませんが、米ニューヨークポストは、以下のように記しています。
(ニューヨークポストより)
> 何が爆発を引き起こしたのかは、まだ明らかにはなっていないが、ソーシャルメディアの一部は、施設の発電機の 1つが発火して爆発した可能性があると推測している。
>
> ネバダ州の部門当局者は、緊急電話を受けた後、消防士たちがダムに向かったが、ボルダーシティの消防士たちが現地に着く前に炎は消されたという。 (nypost.com)
この爆発が自然の爆発なのか、あるいは「何らかの人為的介入の部分があるのか」はわからないですが、とにかく、今のアメリカでは、食糧施設からパイプラインまで
「さまざまな場所で爆発、炎上している」
ということがありますので、やや思うところはあります。
[記事] 食料施設への不可解な攻撃が「世界中で起きている」ことが各国報道で判明。アメリカでは畜産管理アプリ経由での大規模なサイバー攻撃が発生。これをやっているのは……
In Deep 2022年5月1日
以下の記事には、最近アメリカで操業停止になった食品関係施設の一覧を載せています。
[記事] 偶発的な火災、破損あるいは殺処分等により操業停止となったアメリカの食品関連施設の数が「 100 」に達する
地球の記録 2022年6月29日
あるいは、最近のアメリカは、テキサス州では、天然ガスの輸出ターミナルで火災が発生し、アリゾナ州では、パイプラインの火災が発生しています。
そして今度は、「発電所で爆発」と。
なお、報道では、現在のところ「電力網または電力出力にはリスクはない」と、米国開拓局が発表しています。
しかし、フーバーダムは、水位不足と老朽化により、すでに稼働が不安定になっていまして、その状況での爆発ですので、爆発した発電タービンが稼働中のものであったとするなら、時間と共に影響は出るかもしれません。
食糧とインフラの不可解な事故がアメリカで続きます。