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世界中で深刻な医薬品不足が拡大。オーストラリアでは300種以上の必須医薬品が極端な不足状態に

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ほぼ全世界に拡大している極端な医薬品不足

現在、世界を覆っている問題として、食糧価格の高騰や不足、あるいはエネルギー価格の高騰や不足といったものが報じられることが多いですが、同様に世界的に極端な不足に陥っているものが、

「医薬品」

です。

日本でのジェネリック医薬品の不足は以前からよく報じられます。以下は、5月の NHK の報道です。

(報道) 薬の供給不足 深刻な状態続く ジェネリックの2500品目以上で (NHK 2022/05/16)

 

日本の医薬品不足の問題は、コロナやウクライナ問題のずっと以前から続いていたものですが、それ以外にも、中国のロックダウンによるサプライチェーンの停滞や崩壊などが大きく影響しています。

今回は、非常に極端な医薬品不足が起きているオーストラリアの最近の報道をご紹介しようと思いますが、少しニュースを検索しただけでも、極端な医薬品不足は世界中で起きているようです。

以下は、それぞれ英語の記事ですが、医薬品不足が報じられている国です。

 

極端な医薬品不足が報じられている国の一部

・アメリカ (医薬品不足を報告するFDAのサイト

・カナダ (報道

・イタリア (イタリア医薬品庁

・マレーシア (報道

・インド (報道

・イラン (報道

・ドイツ (報道 / ドイツ語)

 

このような大国で医薬品不足が起きているのですから、経済的に小さな国や地域では、さらに問題が極端になっている可能性もあるのかもしれません。

ドイツの医薬品不足に関しては、In Deep の以下の記事の後半でも取りあげたことがあります。

 

[記事] 街灯は消され、レジャーも消え、お湯も配給制、薬もない…ついでに医者もいない…。ドイツの現在の「破綻」の状況を日本もそのうち経験する?
 In Deep 2022年7月10日

 

ドイツの場合、何か特別な薬が不足しているというのではなく、報道には以下のようにありました。

(ドイツの報道より)

> 鎮痛剤が不足している。

> 医薬品不足は、特に鎮痛剤が影響を受けているが、たとえば、現在、同じ有効成分を使用する子供用の解熱シロップはほとんどない。不足は有効性分のイブプロフェンだけでなくアセトアミノフェンにも影響を及ぼしている。

> そして、有効成分のキシロメタゾリン (アレルギー性鼻炎などに処方される薬)が不足しているため、秋に向けて、おそらく子供に投与する点鼻薬にも影響を与えると見られる。製薬大手のテバは、子供用の鼻スプレーの冬の在庫をキャンセルした。 antenne.de

 

カナダやイランなどでも、風邪薬とか鎮痛剤とか、そういうごく普通の医薬品でさえ不足していると報じられています。もちろん、特別な薬も不足しているようです。

現在の世界的なサプライチェーンの混乱は、長期間ではどうなるかわからないとはいえ、少なくとも、短期、中期の範囲では、問題が収まることはないように思われます。

エネルギー危機がさらに混乱した場合、むしろ悪化していく可能性さえあります。

ですので、必要な医薬品があるように場合は、あらかじめ確保されておくのもよろしいかと思います。

極端な医薬品不足について、オーストラリアの状況をご紹介します。




 


オーストラリアは300以上の医薬品の「悲惨な」不足に直面しており、医師と薬剤師たちが警告を発している

Australia faces ‘dire’ shortage of more than 300 medicines, doctors and pharmacists warn
Guardian 2022/07/19

糖尿病の薬、ホルモン補充、うつ病の薬、吐き気止め、脳卒中の薬などがオーストラリアTGAで、不足しているものとしてリストされている。

オーストラリアは、現在「悲惨な」医薬品不足に直面しており、300を超える医薬品が不足している。今後さらに 80の医薬品が不足リストに加わると予想されており、医師や薬剤師たちは、状況の悪化を防ぐための国家戦略を求めている。

糖尿病の薬、ホルモン補充療法、うつ病の薬、悪心止め、脳卒中の薬、そして避妊薬などは、現在不足しているものとしてオーストラリアTGA(保険省薬品・医薬品行政局)によってリストされている 320の医薬品の中にあり、そのうちの約 50の医薬品が重要なものとしてリストされている。

今後、ジョウゴグモの抗毒素や白血病治療に使用される薬など、さらに 80の医薬品が不足すると予想されている。

また、薬局組合は、子供向けの液体アセトアミノフェンを含む、市販の風邪薬やインフルエンザ薬の不足を報告しており、供給を管理するための新しい対策が講じられている。

王立オーストラリア一般開業医大学のカレン・プライス学長は、国際的なサプライチェーンに影響を与える Covid 19のパンデミックによって状況が悪化し、この問題は近年より深刻になっていると述べた。

「私たちは現在、人々が、必要な医薬品を手に入れることができないという状況に直面しています。多くの薬が不足しており、それはオーストラリアにとって大きな問題です」

「先進国として考えれば、これはかなり悲惨なことです」

現在、オーストラリアの医師と薬剤師たちは、ケースバイケースで患者に対応しているとプライス氏は述べたが、オーストラリアでのサプライチェーン管理とより多くの製造能力に焦点を当てた新しい国家戦略を求めている。

薬局ギルドの代表代行であるニック・パナイアリス氏は以下のように述べる。

「ここにはソブリン・リスクの問題があります。私たちのオーストラリアはかつて優れた医薬品メーカーを持ちましたが、残念ながらその多くが失われました。特に現在は、ジェネリック医薬品業界の多くがインドや中国などに拠点を置いているのです」

「オーストラリア政府はこれを真剣に検討する必要があります。なぜなら、これらは単なる商品ではなく、基本的に人々の命と関係する必須医薬品だからです」

「政府は、セキュリティの側面と、供給とロジスティクスに関するソブリンの問題を改善するすべての対策を検討する必要があります。これにより、十分な国内の医薬品を確保し、可能な場合は、自国で製造するか、少なくとも、発生する可能性のあるサプライチェーンの問題に関して、ある程度の原材料を確保するべきです」

パナイアリス氏は、コロナや他の病気の結果、オーストラリア全土の薬局で、既製の製品が「粉砕」されており、国内に十分な液体アセトアミノフェンを入れるのが難しいと述べている。

「現在、アセトアミノフェンの使用に対する需要が高まっています (※ 現在、オーストラリアではコロナと共にインフルエンザも大流行しているためだと思われます)。 残念ながら、それを十分に供給できないというのは、薬局レベルでの私たちにとって大きな問題です」

「現時点では、これらについて妥当な在庫を獲得できるかどうかは定かではありません。先行きは極めて不透明です」







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