これまでと、そして、これからの地球と私たち

地球の記録 - アース・カタストロフ・レビュー

大量死 最期の食糧危機 異常な現象

ノルウェー最大のエネルギーコンサルタント企業が「天然ガス価格が現在の3倍になる可能性がある」と警告

投稿日:




 

燃料とエネルギー価格については、何とも終末的な報道が続いていまして、先日は、アメリカ政府が導入しようとしている、石油輸出国機構 (OPEC) への提訴を可能にする「 NOPEC 法案」というものが正式に可決された場合、

「石油価格が現在の3倍になる可能性がある」

と、OPEC 自身が警告したことについて、以下の記事で取りあげました。

 

[記事] 「NOPEC法案は石油価格を300ドルに上昇させる可能性がある」とOPECの最も影響力のあるエネルギー大臣が警告
 投稿日:2022年5月14日

 

今度は、ノルウェー最大の独立系エネルギーコンサルタント会社であるリスタッド・エナジー (Rystad Energy)社が、

「最悪の場合、天然ガス価格が現在の3倍になる可能性がある」

というプレスリリースを発表しました。

プレスリリースは以下にあります。

 

避けられないパーフェクトストーム:液化天然ガス(LNG)の危機は2022年の冬に上陸する
A perfect and unavoidable storm: LNG supply crisis will make landfall in winter 2022

 

原油価格もそうですが、ガス価格にしても「3倍」というのは、もう社会的にどうにもならないレベルであり、「社会の機能が停止する」のに十分なものです。

プレスリリースにありますように、もちろんこれは「最悪の場合」ですが、リスタッド・エナジー社は、2022年冬にもそれが来ると記しています。

これは感情的な文章ではなく、冷静な分析によるものですので、少なくとも「その可能性はある」ということだと思われます。

対ロシア制裁は、すでに「ブーメラン」というようなものを超えていまして、文明の崩壊規模に達しようとしているようです。

というか、これは、ヨーロッパの将来というより、「日本」に直接関係することであり、最近のニューヨークタイムズ紙が、日本政府の LNG(液化天然ガス)に対しての楽観的な見識を警告したことが、日本でも報じられています。

 

(報道) 米紙も不安視する日本の電力危機 「依存するLNGに対し、あまりに楽観的だ」 (COURRiER 2022/05/16)

 

現時点でさえ、日本の電力不安が言われている中で、さらに天然ガスの価格が急激に高騰した場合は、もう対処しようがなくなります。

大変な冬になりそうです。

このプレスリリースを解説していた米ゼロヘッジの記事をご紹介します。




 


「パーフェクトストーム」の中で欧州の天然ガス価格が3倍になる

European Natural Gas Prices To Triple In "Perfect Storm"
ZeroHedge 2022/05/16

ノルウェー最大の独立系エネルギーコンサルタント企業が、ロシアのウクライナ侵攻に続いてヨーロッパのエネルギー安全保障が悪化し、天然ガス価格が3倍になる可能性があり、「最悪の状況」が発生していると警告した。

リスタッド・エナジー社の上級アナリスト Kaushal Ramesh は以下のように記している。

需要を満たすのに十分な LNG (液化天然ガス)が周りにないのだ。短期的には、これは ヨーロッパに厳しい冬をもたらすことになる。

生産者たちにとっては、次の LNG ブームがここにあることを示唆しているが、需要の急増に対応するには遅すぎる。供給不足の持続、高価格、極端なボラティリティ、強気な市場、LNG 地政学の高まりに向けた準備が整っている。 

リスタッド社は、EU は「今年中にロシアのガスへの依存を 66%削減するという野心的な目標を掲げている。これは、11月1日までにガス貯蔵を容量の 80%に補充するという EU の目標と相反する目標だ」と述べている。

リスタッド社は、大陸経由でのロシアからの天然ガスを回避することは、供給不足のためにヨーロッパ全体で価格が急騰することを意味し、2021年末に激動した世界の天然ガス市場全体を不安定化させると述べた。

EU は、ロシアの天然ガスへの依存を減らしており、 ロシアの化石燃料を禁止する可能性を明らかにしている。これは、価格がさらに上昇する可能性がある EU にとってより多くの問題につながるだけだ。

リスタッド社の報告書によると、2021年に 1550億立方メートルのロシアの天然ガスがヨーロッパに流入し、これはヨーロッパの天然ガス供給量の約 31%に相当する。

このかなりの部分を置き換えることは非常に困難であり、ヨーロッパの人口、経済、エネルギー転換におけるガスの役割に広範囲にわたる結果をもたらすだろう。

リスタッド社はこのように述べている。

ある終末論的なシナリオとして、リスタッド社は、ロシアの天然ガスの流れがすぐに停止された場合の深刻な経済的影響について警告した。彼らは、天然ガスの在庫(わずか 35%)が年末までに枯渇し、天然ガスの価格が現在のレベルから 100万英熱量(MMBtu)あたり 100ドルに、つまり 3倍になると述べた。

天然ガスのこのような劇的な価格変動は、「産業の縮小」など、経済に多大な影響を与えるだろうとリスタッド社は述べており、「厳しい寒い冬の極端なシナリオでは、家の中でさえ安全ではないだろう」と付け加えた。

EU 当局は、ロシアへの化石燃料の禁輸措置の可能性について数週間話し合っている。ユーロ圏は、ロシアのエネルギーから脱却するために、原油と天然ガスの両方の代替供給業者を探している。

しかし、ヨーロッパをロシアのエネルギーから引き離すことは、エネルギー価格の上昇が続くことを意味するだけだ。

ヨーロッパ最大の製造業の拠点であるドイツは、ウクライナでの紛争とそれに伴うロシアの化石燃料に対する西側の制裁によるスタグフレーションのリスクについて警告している。

ロシアの化石燃料への依存を別の供給源に置き換えるという EU の野心は、スタッド社がヨーロッパ全体のエネルギー安全保障を危険にさらす可能性があると警告しているように、多くの犠牲を伴う。







-大量死, 最期の食糧危機, 異常な現象
-, ,

Copyright© 地球の記録 - アース・カタストロフ・レビュー , 2022 All Rights Reserved.