動物の異常 大量死 異常な現象

オランダの海岸で起きている「2万羽」の海鳥が死亡し続ける謎の事象

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2019年2月7日の英国BBCの報道より


BBC




 

オランダで謎の「大量死事象」が起きています。

北海沿岸となるオランダの海岸で、2万羽もの海鳥が死亡した状態で打ち上げられているのです。

以下の地図の場所に沿って、大量死が起きていますが、謎なのは、隣国のドイツやベルギーでは、一切同じような報告がないのです。

海鳥の大量死が起きている場所

Google Map

この地図の、フリースラント諸島からゼーランド州という場所の海岸までの間の、ほぼ全域で起きているようなのです。それが、オランダでだけ起きている。

大量死を起こしている海鳥は、ウミスズメ科の鳥で、下のような鳥です。

オランダで大量死を起こしているウミスズメ


dailymail.co.uk

現在、科学者たちが、大量死の原因を突き止めようとしていますが、現時点では、「大量死の原因はまったく不明」となっています。

これに関して、AFPの報道を掲載しておきたいと思います。

 


なぜ? オランダのみで海鳥2万羽が謎の大量死

AFP 2019/02/07

北海沿岸のオランダの浜辺に2万羽もの海鳥が打ち上げられ、専門家を困惑させている。

すべての個体が深刻な飢えで衰弱し、死んでいるか死にかけの状態で見つかったという。

見つかったのはニシンなどを食べるウミスズメ科の海鳥で、北部フリースラント諸島から南西部ゼーラント州までの海岸に打ち上げられた。

原因について、オランダ・ワーヘニンゲン大学の海洋学者マーディク・レオポルド(Mardik Leopold)氏はAFPの取材に、「非常に難しい問題だ」「まだ答えは分かっていない。ただ事ではない」と述べた。

海鳥の大量死は1980年代と90年代にもあったが、今回は数々の謎が研究者らを悩ませているという。

まず、大量死が確認されているのがオランダの沿岸部に限定され、近隣のベルギーやドイツでは一切報告がない。

この冬は風が強く海が荒れているため、海鳥が疲弊して魚を食べられないなど捕食のパターンに影響が出ている可能性もあるが、天候が原因なら「なぜオランダだけで大量死が起きているのか」とレオポルド氏は疑問を呈する。

国内では、先月オランダ沖で悪天候に見舞われた大型貨物船からコンテナ少なくとも341基が海に落下した事故との関連を疑う報道もある。この事故ではプラスチック製の玩具やポリスチレン(スチロール樹脂)、靴などがオランダとドイツの浜辺に打ち上げられ、漂着物の一つは高可燃性の危険物である有機過酸化物の粉末が入った袋だった。

しかし、数羽の死骸を解剖した段階では、胃袋からプラスチックは全く検出されなかった。また、もし海鳥の死因に化学物質が関係しているなら、他の動物にも何らかの症状が出ているはずだとレオポルド氏は指摘する。

死んだ海鳥は、体が油に覆われていたわけでもなかったという。

大量死の謎の解明に向け、研究者らは来週から数百羽の死骸を解剖する予定だ。

 


 

ここまでです。

海鳥の大量死は、近年よく起きていて、2016年には、アラスカからロシアにかけてのベーリング海で、ツメノドリという海鳥の大量死について以下の記事で取りあげたことがあります。

北太平洋に生息する海鳥ツメノドリが、ベーリング海の島々で「何百羽も死亡している」という未曾有の大量死事象

しかし、今回のオランダの「 2万羽」という規模は異例ともいえるもので、何が起きているのだろうなと思います。

その鳥「一種」だけが大量死を起こしているということも含めて、何かいろいろなことがあるのだろうなとは考えます。







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