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4月の磁気嵐の中でヨーロッパ中で見られた「点滅する奇妙なオーロラの塊」のメカニズムを宇宙物理学者が説明したが…

投稿日:

2023年4月23日にドイツで撮影された奇妙なオーロラ

spaceweather.com




普通ではないオーロラに覆われたヨーロッパ

先月の 23日、太陽で発生した磁気フィラメントの爆発により CME (コロナ質量放出)が発生し、地球は G4レベル (上から2番目のカテゴリー)の地磁気嵐に見舞われました。

この強い地磁気嵐により、北半球の、ふだんはオーロラなどが見られることはないような低緯度の地域でも各地でオーロラが観測されていました。

以下の記事で取り上げています。

[記事] G4クラスの地磁気嵐の中、世界中で「初めてオーロラを見た」人が続出。何しろ北緯33度より低緯度のメキシコでもオーロラが見られたのだから…
 投稿日:2023年4月26日

 

その際、フランス、ドイツ、デンマークなどヨーロッパのいくつかの地域で、

「これまで見られたことのないタイプのオーロラ」

が観測されていました。

冒頭の写真が、そのひとつなのですが、静止画ではこの「異様さ」がわかりにくいかもしれません。

何しろ、オーロラの一部が、

「点滅している」

のです。

以下の画像は、動画を GIF にしたものですので、点滅の速度はやや異なりますが、このような動きを見せるオーロラというのは、知られている記録の中には存在しません。どこか SF的でさえあります。

こちらに実際の動画があります。

4月23日にデンマークで撮影されたオーロラ

taivaanvahti.fi

米ボストン大学の宇宙物理学者が、このメカニズムについて説明していたことをスペースウェザーが記事にしています。

「陽子オーロラ」と呼ばれるもののようなのですが、正直、その解説を読みましても、意味がよくわかりませんが、地球の周囲には「電流のリング」が存在しているのだそうで、それと関係しているとのことです。

その記事をご紹介したいとは思いますが、「陽子オーロラ」でも何でもいいとして、問題は、

 

「メカニズムとして存在し得るものなら、これまでの太陽活動の最大期の中で、何度でも同じような現象が観測されていたはず」

 

だと思うのです。

21世紀に入ってからだけでも、何万枚か何十万枚かはわからないですが、膨大な量のオーロラの写真や動画が記録され続けています。

しかし、この現象は、「おそらく誰も見たことがない」ものです。少なくとも、記録に残されたものとしては、これが初めてだと思われます。

理屈を超えて「これまでの見識だけでは説明できない現象が、太陽と、そして地球に起きている」ということなのかもしれません。

スペースウェザーの記事をご紹介します。




 


ミステリアスな「オーロラの塊」について説明がなされた

MYSTERIOUS "AURORA BLOBS" EXPLAINED
spaceweather.com 2023/05/18

ヨーロッパ人たちは、2023年4月23日の日没後に何が起きたのかを、いまだに理解しようとしている。

その日、CME (コロナ質量放出)が来ることは誰もが知っており、多くの写真家たちがオーロラを撮影するために外で待機していた。

しかし、オーロラが現れたとき、それはとても奇妙なものだった。

数々のオーロラを撮影してきたドイツ、ザクセン州のハイコ・ウルブリヒト氏は以下のように言う。

「これと全く同じようなものを私は見たことがありませんでした。オーロラは自らを引き裂き始め、脈動しながら個々の塊を形成し、空高く浮かび上がりました」

「文字通り息を呑みました。数時間経っても私はドキドキしたままでした」

同じ塊がフランスポーランドでも目撃された。

ポーランドで撮影されたオーロラの「塊」

 

デンマークでも、オーロラの塊が、ディスコのストロボのように点滅しているのが捕らえられた。

通常のオーロラはこのような動きはしない。

ボストン大学の宇宙物理学者トシ・ニシムラ氏は、「実際、これらは普通のオーロラではありませんでした」と述べる。

「これらは陽子オーロラと呼ばれており、地球の環流系から来ています」

地球に輪があることを知っている人は多くはないかもしれないが、地球には「輪」がある。輝く氷の広大な円盤である土星の輪とは異なり、地球の輪は肉眼では見えない。

それらは電気、つまり地球上に何百万ものアンペアを運ぶドーナツ型の回路でできている。環流は静止衛星の軌道をかすめ、磁気嵐の激しさを決定する上で大きな役割を果たす。

時々、強い磁気嵐が起こると、環系から陽子が降り注ぎ、二次的な電子シャワーを引き起こし、大気に衝突してオーロラを作る。地球を周回する衛星は、実際にこれらの陽子が落下するのを目撃している。

一方、通常のオーロラは、地球の磁気圏のより遠い部分からの粒子によって引き起こされ、地球の環電流とは何の関係もない。

しかし、これで 4月23日のオーロラの謎は解けたのだろうか?

これは完全にではない。ニシムラ氏は、「陽子オーロラがなぜこれほど劇的な方法で自らを引き裂くように見えるのかは、まだわかっていません。これは今後の研究課題です」と言う。

ウルブリヒト氏は「ぜひまた(あのオーロラに)会いたいです」と言う。

大丈夫、彼らはおそらく戻ってくる。

太陽周期サイクル 25は、来年の潜在的に強力な太陽活動極大期に向けて加速している。将来の嵐により、リング電流系からさらに多くの陽子が吹き飛ばされることは確実だ。

注目すべき点は次のとおりだ。

(1) 陽子オーロラは日没の頃に現れる傾向がある。地球の磁気圏の電場は、陽子を地球の夜明け側ではなく夕暮れ側に向かって押し出すためだ。

(2) 陽子オーロラは脈動するのが大好きだ。これは、地球の環流におけるプラズマ波の活動の兆候だ。

(3) 陽子オーロラは、リング電流システムから漏れる熱の輝きである深赤色光アーク (SAR) を伴うことがある。これらの赤い弧は 4月23日にも見られた。







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