アドリア海の位置と5月31日の海水温度の平年との差
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イタリア半島の東部に「アドリア海」という海域があります。
少し大きな地図で示しますと、下の位置になります。
アドリア海
・Google Map
この海域が、現在「極めて高い」海水表面温度に見舞われていまして、冒頭にも示しましたが、その大部分が平年を 3℃以上も上回る場所に覆われているという、やや異常な状況となっています。
下がアドリア海の平年との海水温度の差を示したものです。
アドリア海の海水温度の平年との差
大気の気温なら、平年より 3℃高いくらいはどうということもないのですが、海の温度となると事情も違います。
たとえば、現在の「全世界の海水温度」の平年との差はどのくらいになっているかといいますと、下は日本の気象庁の 4月(入手できるもので最新)のデータですが、以下のようになっています。
最も海水温度が高い海域でも「平年より 1℃高い」程度が最大限となっていることがおわかりかと思います。平年より 2℃高いという場所さえありません。
ところが、現在のアドリア海では、そのほぼ全域が「平年より 3℃、あるいはそれ以上高い」ということになっていまして、注目を集めています。原因はわかっていません。
このヨーロッパの周辺の最近の気温は、このように海水温度に影響を与えるような高温ではありませんでした。
そこで個人的に気になりましたのが、過去記事でご紹介していたことですが、
最近、イタリア半島の周辺で海底火山の活動が活溌化している
ということです。
下のふたつの記事は、イタリア周辺の海底火山に関してのものです。
上の記事で、イタリア半島周辺で「未知の海底火山」か、その可能性があるものについて報道された場所は下の位置です。
・Google Map
これらは今回のアドリア海とは半島をはさんで逆の位置ですので、関係があるということではないのですが、イタリア周辺は最近、陸上の火山も含めて「地殻活動がとても活溌化している」と考えられています。
そういう中で、アドリア海で観測されている異常な海水温度の上昇も、あるいは、アドリア海の海底でも何か海底火山的なものの活動が起きていたりするのかもしれないとふと思った次第です。
原因はともかく、このように海の気温が上昇しますと、気候が荒れやすくなることは確実で、今後の南欧や東欧あたりの気象はさらに激しくなっていくのかもしれません。