震源となっているアイスランドのエイヤフィヨルズゥル
・eyjafjordur
6月の終わりに、アイスランドで異常な群発地震が続いているとして、以下の記事で取りあげたことがありました。
アイスランドで過激化する群発地震は「火山活動とも関係ない」上に「プレート活動とも関係ない」不可解な現象。しかしその発生数はすでに数日で4500回超に
earthreview.net 2020/06/26
この群発地震はその後も続いており、7月7日までの累計の地震発生数は「 1万回」に達したことが、アイスランド気象局によって発表されていました。
群発地震は、アイスランド北部にあるエイヤフィヨルズゥルという場所を中心として起きています。およそ以下のあたりとなります。
7月5日には、マグニチュード 5を超える地震が 3回発生し、地震の規模も収まるというようりは、むしろやや規模を拡大させている傾向があります。
地震の発生状況として収束していないところから、まだしばらくの間、地震は続く可能性があるとアイスランド気象局は述べていますが、それが大きな地震などに結びつくのかどうかはわかりません。
アイスランドというのは、以下のように、国土を「北アメリカプレート」と「ユーラシアプレート」のプレート境界が貫いている場所であり、群発地震が起きている場所は、そのプレート境界に比較的近い場所です。
・USGS
アメリカ地質調査所(USGS)は、このプレート境界の移動によって、今回の群発地震が起きている可能性に言及していますが、地球のプレート全体に動きが出てきているのですかね。
このアイスランドの地震を報じたニューズウィークの記事をご紹介します。
アイスランドの群発地震の発生回数が1万回を超える
Iceland Earthquake Swarm Hits Over 10,000 Quakes
Newsweek 2020/07/07
アイスランドで進行中の群発地震は、6月19日に始まって以来、7月7日までに 1万回を超える回数に達した。アイスランド北部のこの地域で発生した群発地震としては観測史上最大となる。
アイスランド気象局(IMO)は、1万回の地震のうち 3回はマグニチュード 5以上を記録していると述べた。最大の地震は、マグニチュード 5.8だった。
アイスランド気象局は声明のなかで、「地震活動がはまだ進行中であり、この地域で、同程度の規模の地震がさらに発生する可能性がある」と述べている。
また、アイスランド気象局は、この地震の回数は、同地域においての観測史上で過去最大のものであると述べた。「群発地震がいつ終わるかを予測するのは難しい」と担当者は言う。
アイスランドは、北アメリカプレートとユーラシアプレートを分離するプレートの境界である中部大西洋海嶺に位置している。アメリカ地質調査所(USGS)は、北アメリカプレートがユーラシアプレートから離れて西に移動するにつれて、アイスランドのプレート境界が中央に沿って分裂していると述べている。
進行中のこれらの群発地震に関連した物的損害の報告は今のところはない。いくつかの地すべりが記録されているが、それらが地震によって引き起こされたかどうかは不明だという。