2018年3月1日 「氷の世界」と化したクロアチアのセニ
Sponsored Link
ヨーロッパが過去に例を見ない寒波に襲われていることについては、以下のような記事を含めて、最近少しご紹介したことがあります。
・ミニ氷河期へようこそ」:気象学者たちが「狂気じみている」と表現する超絶な寒波に包まれたヨーロッパの光景は、この先の世界の光景でもあるのか、ないのか
In Deep 2018/03/01
・北極からの大気の影響による信じがたい寒波がヨーロッパに到来。ナポリでは60年ぶりに雪が降り、ジュネーブでは湖が凍結、ドイツでは117年ぶりの低温記録
地球の記録 2018/03/01
その後、さらに寒波の激しさは増したようでして、3月3日の AFP の記事は以下のようなものでした。
欧州寒波、1週間の死者60人超える スイスで氷点下40度
AFP 2018/03/03
欧州の厳しい寒波による死者はこの1週間で60人を超えた。2日も交通の乱れなどの混乱は続いたが、シベリア気団の影響によるこの寒波も週末は一息つくと予想されている。
欧州全土は1日、豪雪と激しい吹雪に見舞われた。一部の地域で天候はわずかに回復したものの、気温はどこもおおむね氷点下となっている。道路で通行止めなどが相次いでいるほか、鉄道や空の便に大幅な遅れが出ている。
吹雪が続くスイスでは氷点下40度を記録。普段は温暖な地中海のビーチも雪に覆われた。
AFPの集計によると、この凍えるほどの寒さの影響で、この1週間に60人以上が死亡した。
ポーランドで23人、スロバキアで7人、チェコで6人、リトアニアとフランスで各5人が死亡したほか、スペイン、イタリア、ルーマニア、セルビア、スロベニア、英国、オランダ、スウェーデン、ノルウェーでも死者が出ている。
このようなことになっているのですけれど、先ほどの In Deep の記事ら掲載いたしました 2月28日のヨーロッパ各地の気温は以下のようになっていました。
2018年2月28日の欧州の気温
スペインやギリシャのごく一部をのぞいて、「ヨーロッパのほぼすべてが氷点下」という前代未聞の気温分布となっていました。
しかし、先ほどの報道の「スイスでは氷点下 40度を記録」という部分などを見ますと、気温は上の図の時点よりさらに下がっていったようです。
そういう状態ですので、ヨーロッパ各地で雪や凍結の光景はさまざまなところで見られるのですが、ルーマニアのコンスタンツァという場所と、クロアチアのセニという場所での凍結ぶりは、むしろ美しさを放っているようにさえ見える鮮烈な光景でした。
3月2日 ルーマニアのコンスタンツァ港
コンスタンツァもセニもどちらも海沿いの港(コンスタンツァは黒海沿い)ですので、海からの水がこのように氷となって、すべてを覆い尽くしたということのようです。
コンスタンツァ(ルーマニア)とセニ(クロアチア)の場所
・Google Map
クロアチアの西部も、ルーマニアの南部も冬には冬らしい気温となるとはいえ、ここまでのことが起きる気温になることはない場所ですので、おそらく、ここ数十年の中で「はじめてか、それに近い光景」ということになるのではないでしょうか。
そのふたつの港の 3月1日と 2日の光景をもう少しご紹介させていただきます。