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ムチャクチャな大平洋:史上初めて「5日間、毎日連続で台風が発生」し、そして今現在、大平洋上には5つの熱帯低気圧が同時に存在する

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海上で起きる暴風雨事象がなかなか派手なことになっています。

アジアでは、観測史上初めて「 5日連続で、毎日台風が発生する」という事態が起きています。

8月12日の台風 15号から 8月16日の台風19号まで、毎日発生したのです。

5日間、連続で発生した台風

8月12日 台風15号発生
8月13日 台風16号発生
8月14日 台風17号発生
8月15日 台風18号発生
8月16日 台風19号発生

このうち、台風 17号はベトナムなどに影響を与えているものですが、他は日本の領域に影響を与えたものです。それぞれが、それほど大きな規模の台風ではないとはいえ、ここまで連日台風が発生し続けるというのは異例ではあります。

現在、日本周辺の海水表面温度がとても高いために、日本に近づく台風が、勢力を落とさず、あるいはさらに発達して接近しやすいとは言えるように思います。

下の図は、気象庁発表の最新の日本の海水表面温度の分布図ですが、日本の南方や韓国周辺などでは、海水温度が 30℃くらいになっています。本州の沿岸近くでも海水温度は 27℃以上となっていまして、台風が勢力を拡大するとされている 26℃より上となっています。


気象庁

この状態が続くようですと、熱帯低気圧は台風に発達しやすく、そして台風は日本に近づくにつれて、さらに発達しやすい状況が続きそうです。

太平洋全体で見ましても、熱帯低気圧の発生が異例ともいえる活溌な状況にありまして、日本時間の 8月17日午前の時点で、「太平洋上に 5つの熱帯低気圧(あるいは台風、熱帯暴風雨)が発生している」のです(他に、大西洋上にハリケーンが発生しています)。

それぞれは、以下のようになります。

2018年8月17日の時点で太平洋上にある熱帯低気圧等

熱帯暴風雨「レーン (Lane)」 メキシコ半島から 2000km離れた太平洋上で発生。現在、ハワイ諸島の方面に移動中。最大でカテゴリー3のハリケーンに発達する可能性

熱帯暴風雨「ソーリック (Soulik / 台風19号)」 北マリアナ諸島近くの太平洋上で発生。北西に向かって移動中。

熱帯低気圧「ルンビア (Rumbia / 台風17号)」 中国上海に達する。上海で暴風警報が発令。

熱帯暴風雨「バビンカ (Bebinca / 台風16号)」 ベトナムのタンホア市近くを移動中。これまでに 13万6000人に影響を与えている。

熱帯低気圧「リーピ (Leepi / 台風15号)」 日本の九州を通過。勢力はカテゴリー1に相当。

熱帯暴風雨「レーン 」の衛星画像

Tropical Tidbits

このように暴風雨構造が発生しまくっている太平洋ですが、この太平洋の海水表面温度が下がるまでは、同じような状態が続く可能性がありそうです。

現在、インドなどの南アジアではモンスーンで大変な被害となっていることを下の記事でご紹介していますが、このモンスーンの勢力が平年より日本に近い東側に張り出しているようで、それが台風が発生しやすい理由にもなっているかもしれません。

モンスーンの豪雨によるインドでの洪水と地滑りによる死者数が774人にのぼっていることが判明。特にケララ州は前代未聞の大惨事に

アジアに関しては、悪天候に頻繁に見舞われる状況はまだしばらく続きそうです。







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