8月12日のアメリカの報道より
8月10日 洪水で破壊された村。インド南部ケララ州コーリコード
インドなどの南アジアの今の時期は、雨季にあたる「モンスーン」の渦中です。
今年のインドのモンスーンは7月上旬から始まりましたが、今年は特に豪雨が多く続き、例年以上に洪水や地滑りなどの災害が多い気がするとは思っていました。
しかし、インド政府からまとまった被害情報は出ていなかったので被害状況はよくわからなかったのですが、8月12日にインド内務省は、
「 7月上旬からのモンスーンでの豪雨関連の死者は 774人に上る」
と、深刻な事態となっていることを発表しました。
特に被害が多いケララ州では、あまりの雨の多さに州内 24のダムで放流をおこなわなければならなくなり、これによりさらに被害が拡大しています。これを受けて、ケララ州のピナライ・ビジャヤン州首相は、ツイッターに、以下のように投稿していました。
「ケララ州は洪水による前代未聞の大惨事の最中にある。この惨事は計り知れないほどの悲劇と破壊をもたらした。多くの命が失われ、数百もの家々が完全に破壊された」
・Google Map
下の写真は、最近のケララ州の様子です。
大雨とダムの放水により多くの家屋が水没しているケララ州の様子
大きな被害が出ているのはインドの7州で、内務省発表の死者数の内訳は、
・ケララ州 187人
・ウッタル・プラデーシュ州 171人
・西ベンガル州 170人
・マハラシュトラ州 139人
となっていて、他に、マハラシュトラ州、アッサム州、グジャラート州などで死者が出ています。また、洪水や地滑りで行方不明になったままの人たちの数もかなりのものとなるようです。
インドのモンスーンはまだ続き、特に今後1週間から 10日くらいは、多くの地域でさらに激しい雨が降ることが見込まれていまして、被害が拡大しそうです。
この洪水被害を受けて、インドのアメリカ大使館は、アメリカ人観光客に対して、洪水地域への渡航を自粛するよう勧告しました。