ベトナムの報道記事より
数日前のベトナムの報道メディアで、冒頭の現象一斉に報じられました。
これは、ご存じの方も多いと思われますが、太陽にかかる暈(かさ)で、英語からハロ(Halo)という呼び方もします。
世界的にみれば、このハロは一般的な現象なのですが、では、どうして大きく報じられていたのか。
それは、ベトナムでは「異常に珍しい」からです。
まして、こんなにはっきりとしてたハロがベトナムで観測されたことは、ほとんどないのではないでしょうか。
Sponsored Link
先ほど、「太陽のハロは世界的には一般的な現象」と書きましたけれど、どういう所で観測されるのが普通かといいますと、たとえば、あくまで「普通は」ということになりますが、
・冬のロシア
・冬の北欧
・冬の北極圏
・冬の高緯度北米
・冬の高緯度アジア・・・
と、キリがないかもしれないですが、要するに「寒いところ」、あるいは、「大気中に氷の結晶」があるような気候のほうができやすいのです(必ず氷晶が必要なわけではないですが)。
つまり、上に並べましたような「寒い場所」なら、よくあることなのですが、しかし、5月のベトナムといえば、日本でいう真夏であり、さすがに氷晶が大気中にあることは考えづらいです。。
それも、ここまで明確な暈ができるということは、「大気中に太陽の光を反射、あるいは屈折させる《濃い何か》が存在しなければいけない」ということで、何とも不思議なベトナムでの太陽ハロなのでした。
ベトナムの人たちも、この現象を見たことのない人は多いようで、動画などを見ましても、多くの人たちが写真や動画におさめていたようです。
太陽のハロを撮影するフエの人々
ベトナムでは、今年3月にも、大気中の氷の結晶への太陽光の反射で発生する「幻日(げんじつ)」という現象が起きて、やはりベトナムでは珍しいものですので、数多く報じられたことがあります。
その時のことは、
・ベトナムの空に出現した「3つの太陽」は幻日なのか、そうではないのか
2017/03/30
という記事でご紹介したことがあります。
2017年3月18日のベトナムの報道に掲載された幻日のような現象
・24h.com.vn
東南アジアの大気も、何か相当に変化してきているということなのかもしれません。