7月2日 地震発生後に緊急放水する三峡ダム
・soundofhope.org
以下の記事で、世界最大のダムでありながらも基礎部分の強度に不安が囁かれる中国の三峡ダムの近況について取り上げていました。
中国南部で続く史上最悪の大洪水の中、数億人に影響を与える可能性のある「三峡ダムの決壊」は起きてしまうのか?
In Deep
三峡ダム付近の記録的な大雨は継続。中国26省で大規模な洪水が発生中
Iearthreview.net
雨も基本的に継続しているようなのですが、それに加えて、7月2日早朝、三峡ダムの上流地域にある四川省の阿波県という場所において「地震」が発生したことを、中国地震観測所が伝えました。
地震の規模は、マグニチュード 3.2ということで小さな地震ですが、このあたりは基本的に地震が発生しない場所であるために話題となっています。
地震が発生した場所
・Google Map
その後、同日中に、三峡ダムの緊急放水がおこなわれたと報じられています。
歴史的な大雨に続いて、珍しい地震の直撃ということで、何となくざわめきが続く三峡ダムですが、中国語の報道からご紹介します。
三峡ダムの決壊を恐れてか、上流で地震が発生後、公式の緊急洪水警報
希望之聲 2020/07/02
中国南部は大雨の影響を受け続けており、26の省と市が影響を受けている。最近、長江の三峡ダムが決壊するのではないかという噂が中国各地で囁かれているが、その三峡ダムの上流地域の四川省阿波県で、7月2日早朝 4時7分(現地時間)にマグニチュード 3.2の地震が発生したことが中国地震観測所より発表された。
地震の規模はそれほど大きくはなかったものの、震源が三峡ダムの上流にあり、やはり懸念があったためか、中国の揚子江水利委員会は 7月2日正午に、三峡ダムの緊急放水に関する発表を行った。
中国国営の新華社通信は 7月2日、大雨の影響で、長江、五江、三峡の上流の主流の流入水が大幅に増加し、三峡ダム貯水池への流入が 2日の 10:00に毎秒 50,000立方メートルに達したと報じた。
報告によると、揚子江流域の深刻な洪水状況を考慮して、揚子江水利委員会は、「揚子江流域における洪水および干ばつ災害防止のための準備計画」の規定に従って、2日午前 11時に緊急対応を開始した。
今後の公式の予測によると、今後 1週間で揚子江流域で 3回の大雨が発生する可能性がある。武江川の中流および下流、青江、長江の中流および下流では、降水量が 100 mm から最大 150 mmになると予測されている。
公式の報道は、6月以降、中国南部で 5度の大雨が発生し、すでに地域的には 200 mmを超える降水量を蓄積しており、41を超える地域が影響を受けていると指摘している。
中国当局は、災害の防止と対応のために、四川省、雲南省、重慶市、湖北省、湖南省、江西省、安徽省、江蘇省、貴州省の水利局に緊急対応を要請した。