雨が続いた後に「草原」と化したサウジアラビアの砂漠
今年の夏以降、アラビア半島を中心とした中東の砂漠の国々が、普通ではないほどの悪天候に見舞われ続けていました。
その中でも特にサウジアラビアでは、この二ヵ月ほどの間、繰り返し大雨や洪水に襲われていまして、以前も以下のような記事で「もはや砂漠とはいえない」というようなことを書いたことがありました。
そのようなサウジアラビアの砂漠が、本当に「砂漠ではなくなった」のです。
12月の上旬頃から、砂漠に緑が広がり始め、今では多くの砂漠が「緑の大地」となっている様子が、 SNS で伝えられています。
たとえば、下の写真は 11月に洪水に見舞われたサウジアラビアのメディナという場所の様子です。
11月01日 洪水に見舞われるサウジアラビア・メディナの砂漠
このメディナの今の様子は下のようになっています。
12月14日 緑に覆われた同じサウジアラビアのメディナの砂漠
他の多くの地域でも下のような光景が広がっているようです。
砂漠で大雨が続いた際に、多少の緑や花が現れることはありますが、ここまで見事に「砂漠が緑に覆われる」というのは、サウジアラビアにおいては非常に珍しいのではないでしょうか。
サウジアラビアの SNS を見ますと、どうやら各地で砂漠が草原化しているようで、下の写真などは、まるで北海道の草原のようです。
しかし、これはサウジアラビアの砂漠なのです。
下は、メディナの12月14日の様子を撮影した動画です。
https://youtu.be/bD8mdFlA4rA
これらの光景も、サウジアラビアの気候がふたたび「砂漠らしい気候に戻る」ことで、また元の砂漠の光景へとなっていくのでしょうけれど、しかし、もし仮に、この数カ月ほど続いていたような異常な気象が今後も続くというようなことがあった場合は、
「ある程度の期間、この緑が砂漠に定着する」
という妙な事態となっていく可能性もあるのかもしれません。
アラビア半島が緑の大地に変わっていくというようなことになれば、地政学的にもいろいろと大きく変わることもあるのでしょうね。