新型コロナウイルスは、いくつかの種類の哺乳類にも感染することが知られていますが、デンマークの 63カ所の毛皮農場でコロナウイルスに感染したミンクが確認されたことで、それらの毛皮農場の 250万頭のミンクを殺処分が進んでいることが報じられていました。
ミンクからコロナウイルスが発見されたのは、10月に入ってからで、そして、デンマーク獣医食品局による殺処分は、10月8日から開始されています。
デンマークは、世界最大のミンクの毛皮の輸出国のひとつなのだそうで、年間 1700万頭にものぼるミンクの毛皮を生産しているのだとか。
今後のミンクの感染状況によっては、殺処分はさらに拡大すると述べられていて、場合によっては、何ヶ月にも及ぶ可能性があると当局は述べています。
何だかもういろいろとやさっていることがメチャクチャですが、英デイリーメールの記事をご紹介します。
63カ所の毛皮農場のミンクからコロナウイルスが検出された後、デンマークで250万匹の殺処分が始まった
Denmark begins culling 2½ MILLION minks after coronavirus was found on 63 fur farms
dailymail.co.uk 2020/10/12
デンマークは、国の北部にある少なくとも 63のミンク飼育農場でコロナウイルスが報告された後、少なくとも 250万匹のミンクの殺処分を始めた。
絹のような毛皮製品を作り出すために飼育されているミンクは、特に新型コロナウイルスに感染しやすいことがわかっており、また、研究によると、コロナウイルスを人間に感染させることができる。
殺処分は 10月8日に始まり、今後のウイルスの拡散状況によっては数か月間続く可能性があるという。
感染した動物の殺処分処理は、デンマーク獣医食品局によっておこなわれているが、感染した農場から 8 km以内にある農場の場合は、感染していないミンクを飼っていても、飼育者は、そのミンクたちを淘汰しなければならないと通達した。
デンマークは世界最大のミンク製品輸出国の 1つであり、年間推定 1700万匹の毛皮を生産している。
10月初めには、アメリカのユタ州でも、コロナウイルスに感染したミンクが発見されて、何千匹ものミンクが殺処分された。
Covid-19は、農場労働者がウイルスに感染した直後の8月に、ユタ州のミンクに最初に出現したと、州の獣医であるDeanTaylor博士は述べた。
ミンクは、肺に ACE2 というタンパク質(受容体)があり、これがコロナウイルスに結合するため、コロナウイルスに特に感受性があるようだ。人間も肺に同じ ACE2 というタンパク質を持っている。
ミンクの感染が最初に発見されたのはオランダの農場で、4月のことだった。その後、デンマークとスペインの農場でさらに発生した。
科学者たちは、デンマークのミンクがどのように感染したか、そしてそれをヒトに感染させる可能性があるかどうかについては、まだ調査中としている。
8月、オランダ政府は、毛皮農場でのミンクの新型コロナウイルス感染の増加の中で、2021年にミンク養殖を強制終了することになっている。
ポーランドも、ミンクの毛皮の大きな輸出国で、ポーランドでは、与党の右翼連合と野党が、ミンクの毛皮農場を禁止する新しい法律をめぐって対立している。反対派は、法律が成立すれば、何百人もの毛皮農家の生計を破壊すると主張している。