自然の力 隕石と小惑星

「悪魔の彗星」と呼ばれているエベレストほどもある巨大彗星が70年ぶりに太陽系に突入

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ポンス・ブルックス彗星

dailymail.co.uk




70年ぶりの帰還

現在、ポンス・ブルックスという彗星が、太陽に最も近い地点を通過しています。この彗星は周期彗星で、規則的に太陽を通過していきますが、その周期が約 70年となっていますので、一般的な人生で考えれば、「一生に一度」だけ見られるものです。

実際には、この数日は観測条件があまり良くないそうですので、肉眼では、ほとんど見られないのではないかとスペースウェザーは述べていますが、ともかく、70年ぶりに太陽系にやってきたと。

なお、この彗星は、通称、

「悪魔の彗星」

と呼ばれています。

おそらく、その形状からなのだと思いますが、拡大しますと、以下のようなわりと奇妙な形をしているのです。

ポンス・ブルックス彗星の形状

そして、この彗星の大きさは、実に「 34キロメートル」あります。

このポンス・ブルックス彗星は、まったく地球のほうには近づきませんが、仮にですが、こういう大きさのレベルの彗星が「地球に衝突」したらどうなるかといいますと、以下のようになります。

以下の表は、フレッド・ホイル博士の『生命はどこから来たか』にあるもので、地球に彗星が衝突した際の「エネルギーと影響」がまとめられています。

彗星の衝突の際のエネルギーと影響

 

ここには、「直径 7キロメートルの彗星の衝突」でも「大絶滅」とあります。

ですので、直径 30キロ級のポンス・ブルックス彗星のような彗星が地球に衝突した場合は、もう大変なことにはなりそうです。

あるゆる生物種のほぼ完全な絶滅ですかね。

過去に何度かあった、ほとんどの種類の生物種の大量絶滅というものを語る上では、この巨大彗星の衝突というのが非常に考えられやすい点はこのような衝突の際のエネルギーの大きさにもあります。

ちなみに、過去 500年くらいは、天体の衝突については「地球は穏やかな時代」だったのですが、それが少しずつ変わる周期に来ているかもしれないことは、ずいぶん以前の記事ですが、2012年の以下にあります。

良い時代と悪い時代(1): 500年ほど続いた「穏やかだけれど傲慢な時代」は終わろうとしているのかも
 In Deep 2012年10月06日

ポンス・ブルックス彗星について報じていた英国の記事をご紹介させていただきます。





「ドラゴンの母」と呼ばれるエベレスト山ほどの大きさの彗星が、70年以上ぶりに太陽系内部を訪問 - 見るのに観測装置は必要ない

How to see a once-in-a-lifetime green comet: Mount Everest-sized space rock dubbed the 'Mother of Dragons' makes its first visit to the inner solar system in more than 70 years - and you won't even need a telescope to see it!
dailymail.co.uk 2024/04/21

12P/ポンズ・ブルックス彗星は4月21日にその軌道上で最も明るい点に達する予定だ

幅 34km の彗星12P/ポンス・ブルックスが、70年以上ぶりに太陽系内部を訪れる。

通称「悪魔の彗星」と呼ばれる、この彗星を観測するためには、望遠鏡や特別な機器さえ必要ない。必要なのは、暗い夜と、4月21日に最も明るい点に達するエベレスト山サイズの彗星を肉眼で見つけるための忍耐力だけだ。

しかし、王立天文協会副事務局長のロバート・マッシー博士は、「写真で見るような眩しいほどの明るさを期待しないでください」と言う。

彗星は、21日に起こる太陽の最接近点、つまり遠地点に達すると最大の明るさに達する。このとき、肉眼で見えるほど明るくなる可能性があるという。

マッシー博士は、「条件としては、空に月がなく、光害がなく、天候が本当に晴れていれば、肉眼で見えるかもしれません」と述べている。

ポンス・ブルックス彗星は周期彗星であり、その軌道はある程度規則的に太陽系を通過することを意味する。

太陽を一周するのに 71.3年かかり、20~ 200年ごとに太陽系に現れる周期彗星だ。

71.3年という周期からは、この悪魔の彗星を見る機会は 一生に一度か二度しかないということになる。

ポンス・ブルックスが太陽系内部に戻ると、太陽からの光が彗星のガスと氷の雲に反射し、より明るく輝いて見えるようになる。

多くの周期彗星と同様に、ポンズ・ブルックスには長い観測の歴史があり、最初の目撃記録はおそらく 14世紀の中国にまで遡る。

しかし、ポンス・ブルックスが彗星として認識されたのは 1800年代になってからだった。フランスの天文学者ジャン・ルイ・ポンスが、 1812年にこの天体を初めて発見した。

ポンスの観測は、1883年に英国生まれのアメリカ彗星観測者ウィリアム・R・ブルックスによって確認された。

この彗星の名称はこれら 2人の天文学者にちなんで名付けられ、12番目に発見された周期彗星であることから 12Pと付けられた。

この彗星は、11月から 12月にかけて発生する竜座流星群の起源であると考えられているため、「ドラゴンの母」と呼ばれることもある。

今週末、12P/ポンス・ブルックス彗星を見ることができなかったとしても、今年の残りにはまだ希望がある。

2024年には、双眼鏡や肉眼で発見できるほど明るい彗星がさらに 2つ現れる。6月から7月にかけて、13P/オルバース彗星が 69年ぶりに太陽系に帰還する。

この彗星は最も明るいわけではないが、北半球の注意深い観察者であれば双眼鏡で見えるはずだ。

そして、9月から 10月にかけては、彗星 C/2023 A3 が太陽系内部に向かうにつれて、天体観察者たちは本当の楽しみを味わうだろう。

この彗星はピーク時には、夜空で最も明るい天体としてシリウスに匹敵する明るさになる可能性があると考えられている。







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