11月18日の米国ABCニュースより
・Relentless California wildfires leave 79 dead, nearly 1,300 others still missing
11月17日 火災で「消滅した」カリフォルニア州の町パラダイスを視察するトランプ大統領
・California wildfires: Trump visits state's deadliest blaze
アメリカのカリフォルニア州で 11月8日頃に発生した「完全なまでに季節外れ」の山火事は、それから 10日経った現在も、鎮火するどころか、勢いを増しており、その人的被害や経済的被害から、
「カリフォルニア史上最悪の火災」
となっています。
前回、このことについて記しましたのは、カリフォルニア州にある「パラダイス」という名の町が焼き尽くされたことを取りあげました以下の記事でした。
「終末の炎と煙」の様相を見せる季節外れのカリフォルニア州の山火事。犠牲者は30人を越え、パラダイスという名の町は焼き尽くされた
その後、カリフォルニア州では激しい強風が続いたこともあり、あっという間に炎の範囲は拡大していきました。
アメリカ海洋大気庁(NOAA)によれば、火災が発生した 11月8日から 9日の火災発生地の風速は、「最大瞬間風速 40メートル」だったということで、台風並みの暴風が発生しており、それにより、この山火事は、「完全に制御不能」な現象へと変化しました。
11月17日までに、この火災による死者は 79人となり、また、現在までに、行方がわかっていない人の数は 1300人近くに上ると発表されています。
この火災、今後の行方も不安定な感じです。
というのも、火災の起きている付近では「この1ヶ月近く、雨がほとんど降っていない」ということで、土地が乾燥しきっているのです。
それに加えて悪天候での強風がおさまらない。
本来、 11月の中旬なら低い気温の関係で、乾燥していようと強風が吹こうと、これほどまでに山火事が拡大するということは考えられないのですが、現実として、とにかく拡大し続けています。
また、この火災での「煙での被害」も深刻なようです。
下の地図は、11月17日までのカリフォルニアの火災による「煙の分布の状況」を示したものです。赤が濃いエリアほど、激しい大気汚染となっています。
11月17日時点のカリフォルニアの山火事による「大気汚染」の拡大状況
・Hindu Patrika 、 Google Map
サンフランシスコなどは完全に煙による被害の真っ只中にあるようですが、現在、カリフォルニア州では、この煙に対し「公衆衛生に関しての非常事態宣言」が発令されています。
収まらない山火事はありませんので、いつかこの山火事も鎮火していくのでしょうけれど、それがいつ頃になるかはまったくわかっていません。