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アメリカの森林火災の「煙による間接的な死亡者」がすでにカリフォルニア州だけで最大で3000人に達している可能性があることをスタンフォード大学の研究が示す

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山火事の煙で覆われたカリフォルニア州サンノゼ。8月19日 Nhat V. Meyer




 

アメリカのカリフォルニア州やオレゴン州などの西部を中心として発生している山火事はアメリカ史上で最悪のものとなっています。

その煙により太陽光が遮られ、カリフォルニア各地が「赤く染まる」という光景となることもあったということは以下の記事で取りあげさせていただきました。

米カリフォルニア州が過去最悪の山火事に見舞われる中、サンフランシスコの空が赤く染まった
投稿日:2020年9月10日

その「煙」ですが、基本的に PM 2.5 などの有害物質を含むもので、人体に影響があるものであるわけですけれど、ここまで激しいものとなりますと、短期間で人に対して大きな影響を与えるのではないかとは思われていました。

そんな中、米スタンフォード大学の科学者が、「カリフォルニア州では、煙の二次的被害により、1000人から最大 3000人が健康被害によって死亡している可能性がある」という研究を発表しました。

カリフォルニア州での最近の山火事による間接的死亡
Indirect mortality from recent wildfires in CA (2020/09/11)

研究グループは、カリフォルニア州各地の PM 2.5 濃度の推移から、呼吸器官等に問題のある 65歳以上の人たちへの影響を推計し、

「間接的な死者が 1200人。最大では 3000人に達している可能性がある」

と仮定しています。カリフォルニア州の 65歳以上の高齢者の数は 600万人以上だそうです。

研究グループは「これはカリフォルニア州だけの推計値で、火災が起きているオレゴン州とワシントン州でも高齢者たちに影響を与えている可能性が高い」としています。

この山火事による直接的な死者は、9月23日までで 26人となっていますが、研究では、火災による間接的な死者数はアメリカで数千人規模となっている可能性があるようです。

基本的には、死亡した人たちの多くは基礎疾患を持っていた人たちで、PM 2.5の著しい増加によって、悪化したと見られています。

この研究結果に対しては、アメリカの他の多くの科学者も、おおむね賛同していることが報じられています。

しかし、この研究は 65歳以上の高齢者に対してのもので、たとえば、赤ちゃんなどの呼吸器が未成熟な子どもたちにも同じような影響を与えている可能性があるとも思われます。

なお、この山火事は、一部では鎮火していますが、全体ではいまだに激しく続いているようです。

以下は 9月25日現在の火災の発生状況です。

× が火災が続いている場所で、グレーの複数ラインで示されているエリアは、火災による大気汚染に見舞われている場所です。

9月25日現在の火災の発生状況

LA Times

カリフォルニア州は、かなり広い範囲で今も大気汚染が続いているようで、この火災による間接的被害の拡大を避けるのは難しそうです。

なお、カリフォルニア州では、新型コロナウイルスの新たな感染確認数も増加し続けていて、死者数も最大を更新したと報じられていますが、この死亡者の中にも、火災の煙が間接的な原因となっていた方々もいる可能性があるのかもしれません。







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