エジプトで、前例のない豪雨により洪水が発生し、10月29日までの報道で 26人が死亡したことが報じられています。
まだ詳細が明らかにされていない地方もあるとのことですので、被害はさらに拡大する可能性もあるのかもしれません。
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洪水は、現地の報道の表現ですと、「前例のない大雨」が6時間以上にわたって降り続いたために起きたもののようで、比較的あっという間に川が氾濫し、車や建物が次々と水に飲まれていった模様です。
ナイル川周辺の被害が大きかったようですが、水を引いた後の様子も含めて、砂漠の国らしからぬ黙示録的な風景が広がっています。
洪水に見舞われたエジプト各地の様子
被害の全容は明らかではないものの、多数の住宅が破壊され、石油の輸送も完全に止まっていたそうです。
エジプトのナイル川は、7月のモンスーンシーズンなどに氾濫を起こすことはありますが、この時期に、しかもこのような大規模な洪水が発生するのは珍しいことで、世界で全体的にそうですけれど、「気象パターンの崩壊」が中東地域にも定着している感じがあります。
中東の気象パターンの崩壊については、下の過去記事などでも顕著に見てとれるかと思われますので、ご参照いただければ幸いです。
・サウジアラビアで黙示録的な雹とその後の大洪水 (2016/04/11)
・まさに異常:観測史上初めてサイクロンが上陸した砂漠のイエメンで2日間に「5年分の雨」が降る (2015/11/05)
・メッカへの大巡礼の経由地、サウジアラビアの大都市ジッダで死者十数名に達する壊滅的な洪水が発生 (2015/11/19)
・中東各地で異例の寒い冬:イスラエル、アラブ首長国連邦、シリアなどでは記録的な低温、イランでは全国的に雪が降り続ける (20015/12/09)
・中東クウェートに「史上初めて」雪が降る (2016/01/31)