米ワシントンポストの報道より
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日本が未曾有の大雨被害を受けていたこの数日間、世界の各地でも、さまざまな異常、あるいは異様な気象、気温、現象が相次いでいました。
今回は、その中の「南欧からアフリカの異常な気温」についてご紹介したいと思います。
先週からヨーロッパからアフリカにかけて、激しい熱波に見舞われていまして、その中で、北アフリカの一部では「これまで1度も経験したことのない気温」となっている場所が出てきています。
アルジェリアのワルグラという街では 51.3℃という非現実的ともいえる気温が記録されています。
冒頭のワシントンポストの記事の図に注釈を入れますと、下のようになります。
7月5日の北アフリカの最高気温の分布
なお、アフリカというと非常に暑い地域というイメージがありますけれど、北アフリカのアルジェリアという国は、全体としては決して暑すぎるような国ではないです。
たとえば、アルジェリアの首都アルジェの7月の平均最高気温は 31.2℃です。これは比較としては、たとえば、沖縄の那覇の 7月の平均最高気温は 31.8℃ですので、7月だけの比較でしたら、沖縄の方が暑いことになります。
特に、今年の初めのアルジェリアでは「観測史上でも珍しい雪」が降ったことなどを下の記事でご紹介したこともあります。
その 7月のアルジェリアで 51.3℃……。
ワシントンポストによれば、この気温は、「アフリカでの歴史上の最高気温の記録に近いか、場超えているかもしれない」とのことです。なぜ「かもしれない」という表現なのかというと、アフリカの過去の最高気温の記録には信用性のないものも多く、どれが最高気温か正式に決めるのが難しいそうです。
現時点で、アフリカ大陸の過去の記録として正式な記録とされるものは、
1961年 7月 13日にモロッコで観測された 50.7℃
だそうです。
また、地中海を挟んだ南ヨーロッパから、トルコなどの中東、そして北アフリカはどこも気温が高くなっていて、下は 7月5日のその地域の気温の分布です。
気温の色分布は、高い順に、
■ 薄い紫
■ 濃い紫
■ 濃い赤
■ オレンジ
■ 黄色
というようになっています。紫の地域は 40℃以上となっています。
2018年7月5日のヨーロッパから北アフリカの最高気温
この地中海周辺の異様な気温については、いろいろ原因はあるのでしょうけれど、思い出すのは、6月に下の記事でご紹介しました「地中海の海水温度が以上に高い」ことです。
どのくらいの関係があるかはわからないにしても、「まったく関係がない」と言えるのかどうかはわかりません。
いろいろどうなっていくのでしょうかね。