パンデミック 大量死 異常な現象

ドイツの2022年の「超過死亡率」は、コロナ流行時の2020年と比較して「60%以上も増加」している模様

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Mortality Monitoring for the Federal Republic of Germany




 

ドイツのすさまじい現状

ヨーロッパでは、今年、「超過死亡率」が異様に増加していることが、EU の公式統計サイトで伝えられていました。

以下のような記事で取りあげたことがあります。

 

[記事] ヨーロッパ全体での「謎の過剰死の急増」に困惑する専門家と科学者たち。欧州最大の超過死亡率を記録したスペイン政府は正式な調査を命じるが…
 In Deep 2022年9月16日

[記事] ヨーロッパの過剰死が止まらない。EUの公式統計サイトも「異常」と述べる
 地球の記録 2022年9月27日

 

現在公式にリリースされているのは 2022年7月までのデータですが、平年比との超過死亡率が 15%を超えている国が EU の10カ国に拡大していました。

この超過死亡率は、「平年 (正確には 2016-2019年の平均)との比較」ですが、ドイツの連邦統計局のデータから「 2020年と 2022年の超過死亡率の比較」が示されていまして、何と、

「 2021- 2022年の超過死亡は、2020年の 61%増となっていた」

ということが示されていました。

これは、世界の過剰死のデータを分析している US Mortality が投稿していたもので、ドイツ政府の公式の超過死亡数の推移のグラフから計算したものです。

以下のグラフがそれです。「 1週間単位の超過死亡の累積の推移」です。

2011年から2022年7月までの超過死亡数の推移 (全死因)

US Mortality, Mortality Monitoring for the Federal Republic of Germany

2020年の終わりから急激に超過死亡率が上昇し始めていることがわかります。

そして、ここから、「 2020年の超過死亡と 2021-2022年の超過死亡を数字で比較した」のでした。

その結果は以下のようになりました。

 

2020年第11週 - 第52週  超過死亡数 36,801件 (週平均 876件)

2021年第1週から 2022年第40週  超過死亡数 131,372件 (週平均 1,413件)

 

このように、コロナが最初に流行した 2020年より、2021年から 2022年にかけてのほうが「平均値として、はるかに過剰死が多い」ことがわかります。

なお、死因は「全死因」です。

先ほどのグラフに少し書き加えます。


US Mortality, Mortality Monitoring for the Federal Republic of Germany

 

US Mortality は、他の国の超過死亡もいくつも掲載していますが、国によって、ずいぶんと異なるようです。

以下は、スウェーデンとニュージーランドとオーストラリアの超過死亡率の推移の比較です。

赤が「 2022年の超過死亡率」です。

スウェーデン、ニュージーランド、オーストラリアの超過死亡率の比較

US Mortality

スウェーデンがまったく増えていないのに対して、オーストラリアは、2022年に、21%以上の増加となっています。

この差が何によるものなのかは明白でないですが、EU の公式データでも、先ほどのスウェーデンを始めとして、リトアニア、チェコ共和国、ベルギー、ハンガリー、セルビア、ブルガリアなどでは、比較的超過死亡率の増加は低いです。

その反面、ドイツやスイス、オーストリア、スペイン、イタリア、ギリシャなどは 15%超の増加となってて、この差の理由はわからないです。


ec.europa.eu

コロナの自然感染状況もワクチン接種率も、EU の中でさほど大きく差があるわけでもなく、何らかの理由があるのかもしれません。「国家ごとのロット…」とかいう言葉もふとよぎりますが、それはないでしょうね。

ドイツといえば、最近、「医薬品がまったく手に入らない」と、ドイツ国内のテレビで報じられていたことが伝えられていました。

(報道) 片頭痛薬から糖尿病の薬まで – ドイツは医薬品不足に直面している (2022/11/03)

 

いろいろな面で、ドイツが最も苦しく見えるのは錯覚なのでしょうか。







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