記録的な大雪に見舞われているインドのジャンムー・スリナガル RECORD SNOWFALL CUTS
日本でも各地で大雪と寒波で大変なことになっていまして、北海道のニュースを見ましたら以下のような報道があり、これは「自分が住んでいた頃では経験がないことだな」という感じの事例でもあります。
「もうこれは災害」札幌で水道管破裂続発 水を落としても破裂…44年ぶりの記録的寒さが直撃
年末年始の札幌は、44年ぶりに５日連続でマイナス10度を下回る記録的な寒さとなりました。その影響で、水道管が凍結し、破裂する被害が急増しています。
相次ぐ水道凍結は、年末年始の厳しい冷え込みが影響しています。（HBC 北海道放送 2021/01/07）
このタイトルに、
＞ 水を落としても破裂
とありますが、「水を落とす」というのは、水道の元栓を閉めた後に、元栓から自宅内の蛇口までの水をすべて出し切って、水道管の中に水がまったくない状態にすることです。
これをしないと、北海道の冬では、気温の低い早朝などに水道管内の水が凍結してしまって、水道が使えなくなるのです。しかし、今回は「水を落としても破裂した」とありますように、対策をしても水道の凍結を防ぐことができないということで、異様な寒波となっているようです。
このような前例のないような寒波が世界中で拡大しています。 12月の末にも以下のような記事で、各地の低温と大雪をお伝えしました。
いよいよミニ氷河期時代も本番へ： 2020年の年末、世界各地が前例のない寒さと大雪に包まれている
投稿日：2020年12月30日
現在は、これがさらに強くなった状態で、北半球の広範囲に広がっています。
2021年最初の寒波
スペイン 観測史上最低の -34.1℃が記録される
スペインでは、1月6日に、各地で同国の歴史の中で最も低い気温を記録し、カタロニアのピレネー山脈では -34.1Cという驚異的な気温が記録されました。
これはポルトガルも含めてのイベリア半島の史上最低気温の記録を更新するものとなります。さらに現在、スペインは全域が雪に見舞われており、雪など降ることがほとんどない首都マドリッドでも、今後、記録的な雪が降ると予測されています。
スペインというか、降雪状況を見ますと、ヨーロッパ全域が雪に覆われています。
以下は、2021年1月7日のヨーロッパの降雪状況です。フランスやイタリアなど、一部を除き、ほとんどの国や地域が雪に覆われていることを示しています。
2021年1月7日の欧州の降雪の状況
tropicaltidbits.com
世界で最も厳しい全土ロックダウン中のイギリスも広範囲が雪に見舞われていることがわかります。
カナダ 北部では -62℃が記録された地域も
カナダ北部も前例のない寒波に見舞われており、クガールクという地域では、 1月5日の早朝、ヌナブト準州の集落で -47℃を記録しました。これは、この地域では観測史上で最も低い記録的な気温です。
最低気温 -47℃を記録したカナダのクガールク
ca.news.yahoo.com
この 1月5日は風も強く、体感気温は「 -60℃を超えていた」と地元の気象学者は述べています。このクガールクに近いシェパード湾という場所では、-62℃が記録されました。
中国 北京で過去55年間で最も低い気温が記録される
現在の東アジアの大部分は、強力な北極からの気団に支配されていますが、中国も同様で、各地で非常に低い気温が記録され続けています。
首都の北京では、1月7日に -19.6℃という気温が観測され、これは、1966年以来の北京での最低気温となりました。
1月7日 凍結した北京の滝
Spotlight Beijing
中国では、他の多くの地域で、観測史上最低の気温が記録されています。この記録的な寒波と大雪は、少なくとも 1月10日頃までは続くと予測されています。
アジアでは、インドを含めて、多くの国や地域で前例のない寒波と大雪が続いており、ヨーロッパや北米大陸でも同じです。
この状況は断続的に続くと予測されていまして、今年の冬は普段よりやや厳しくなる可能性が高いですが、しかし今年より来年、来年より再来年のほうがさらに激しくなるという予測も多くあります。