米 CDC (疾病予防管理センター)の「ワクチン有害事象報告システム / VAERS」のデータの最新情報を定期的にご紹介しています。
前回分は以下になります。
[定期]アメリカの7月16日までのワクチン接種後の有害事象報告は 49万件超、死亡例は 1万1000件超。12歳から17歳までの死亡事例は 12件に
投稿日:2021年7月24日
以下は、現時点で最新の CDC の有害事象報告データです。
有害事象の全体の報告数、死亡報告数、重症報告数のそれぞれの前回からの 1週間の推移は以下のようになります。
・有害事象報告 49万1,218件 → 51万8,770件(前週から 2万7,552件増加)
・死亡事例報告数 11,405件 → 11,940件(前週から 535件増加)
・重症事例報告数 5万6,152件 → 6万3,102件 (前週から 6,950件増加) データ
まず、若い世代の有害事象報告です。
十代の有害事象と死亡事例
アメリカの 12歳から 17歳の有害事象報告は、前回より 500件程度増え 10,243件となっています。
・12歳から17歳の有害事象報告 10,246件(データ) 前回 9,755件
・12歳から17歳の重症事例 729件 (データ) 前回は 692件
ワクチン接種年齢の下限が 12歳まで変更されたことに伴うためか、「 9-12歳」の有害事象報告が増加し続けています。
・9歳から12歳の有害事象報告 440件(データ)そのうち重症 2件
以下は、12歳から17歳の重い事例の報告数と、死亡事例です。
・12歳から17歳のアナフィラキシー事例報告 1,744件 (データ) 前回は 1,659件
・12歳から17歳の心臓障害の事例報告 315件 (データ) 前回は 306件
・12歳から17歳の血液凝固障害の事例報告 55件 (データ) 前回は 51件
・12歳から17歳の「死亡」事例報告 11件 (データ) 前回は 12件 )
12歳から17歳の死亡事例報告は、前回までの累積数は 12件でしたが、今回はなぜか減少して 11件となりました。
以下は、 12歳から17歳のアメリカでの死亡事例の詳細です。
2021年7月23日までの12歳から17歳の 11人の死亡事例詳細
・15歳 / 女性 / ニューハンプシャー州
[症状]アナフィラキシー反応、心停止
[接種から死亡まで] 1日 (ID 1187918)・16歳 / 女性 / ウィスコンシン州
[症状]心停止
[接種から死亡まで] 11日 (ID 1225942)・15歳 / 男性 / コロラド州
[症状]心不全
[接種から死亡まで] 2日 (ID 1242573)・16歳 / 男性 / カリフォルニア州
[症状]死亡(原因不明)
[接種から死亡まで] 48時間以内 (ID 1382906)・16歳 / 男性 / ジョージア州
[症状]胃腸穿孔、状態悪化、死亡
[接種から死亡まで] 4日 (ID 1386841)・13歳 / 男性
[症状]インフルエンザ様疾患、死亡
[接種から死亡まで] 2日 (ID 1406840)・16歳 / 女性 / ペンシルベニア州
[症状] 胸痛、血球貪食性リンパ組織球症、心嚢液貯留、長期入院、死亡
[接種から死亡まで] 73日 (ID 1420630)・13歳 / 男性
[症状] 心臓肥大、 心筋炎、死亡
[接種から死亡まで] 0日 (ID 1429457)・13歳 / 男性 / ミネソタ州
[症状] 脳の異常、脳ヘルニア、脳死、動静脈奇形等、死亡
[接種から死亡まで] 17日 (ID 1431289)・13歳 / 男性
[症状] 死亡
[接種から死亡まで] 3日 (他の報告では 1日)(ID 1463061)・16歳 / 男性 / カリフォルニア州
[症状]死亡
[接種から死亡まで] 27日 (ID 1466009)・16歳 / 男性 / ペンシルベニア州
[症状]死亡
[接種から死亡まで]6日 (ID 1475434)
前回までありました、性別不明の 15歳の死亡事例(ID 1353097)がデータから削除されたようです。データが存在していたときには「死因は、心停止」と書かれていました。
次に全体です。
全体の有害事象事例
毎回見ている「ベル麻痺(顔面麻痺の一種)」「流産や胎児への影響」「アナフィラキシー反応」は以下のようになっています。
・ベル麻痺(顔面神経麻痺) 3,886件(データ) 前回 3,471件
・流産・早産・死産 1,270件 (データ) 前回 1,170件
・アナフィラキシー反応 141,595件(データ)前回 134,556件
「血栓、血液凝固あるいは血小板減少」の報告は以下のようになっています。
・血栓 / 血液凝固 / 血小板減少 13,040件(データ) 前回 11,519件
ギランバレー症候群は以下のようになっています。
・ギランバレー症候群 684件 (データ) 前回は、591件
全体として有害事象は同じような率で増加し続けていますが、アメリカのワクチン接種率は、下がったまま、ほぼ上昇する兆候を示していません。
以下のように、1日あたりの接種数は、頂点だった 4月の 5分の1程度です。
Daily COVID-19 vaccine doses administered per 100 people
全体のワクチン接種率も、50%台からほぼ上昇していません。
そのため、アメリカではさまざまな対策がほどこされていますが、こちらの記事に書きましたように、「公務員への接種義務化と、接種者全員に 1万円を進呈」という政策を発表しています。
最近では、ブロードウェイの出演者と、そして観客にも全員、ワクチン接種証明が必要とされると発表されています。
しかし、最近の米国医師・外科医協会の調査によれば、アメリカの医師の 60%がワクチン接種をしていないという回答であり、医師たち自身の多くが、このワクチンを拒否しているという現状もあり、かなり強制的な措置をとらないと、アメリカのワクチン接種はこれ以上は進まないと見られます。
そんなわけで、日本もそうかもしれないですが、世界中でワクチン接種への圧力は、さらに強くなっていくと思われます。