2020年02月08日 午後1時 (公式発表数値)
患者数 34,394人
死者数 720人
重症者 6,107人
感染が疑われる人 27,657人
経過観察対象者 189,660人
新型コロナウイルスの患者数は、3日ほど前から「機械的に毎日 3000人くらいずつ上乗せされている」という感じで、ほとんど現実がわからない状況となってきています。
患者数と死者数の数値が操作されているというように考えられる大きな理由のひとつとして、
「 1月30日から、毎日致死率が同じ」
ということもあります。
以下は、中国の報道での患者数と死亡者数と致死率です。
・東森新聞
毎日ずっと「致死率 2.1パーセント」で推移しています。
実際に計算してみると、以下のようになり、2月5日は 2.0%ですが、他はほぼ 2.1%で推移しています。
1月30日:死亡者170人 / 感染確認者 7821人 = 致死率 2.1%
1月31日:死亡者213人 / 感染確認者 9800=2.1%
2月1日:死亡者259人 / 感染確認者 11880=2.1%
2月2日:死亡者304人 / 感染確認者 14401=2.1%
2月3日:死亡者361人 / 感染確認者 17238=2.1%
2月4日:死亡者429人 / 感染確認者 20471=2.1%
2月5日:死亡者493人 / 感染確認者 24441=2.0%
感染拡大初期で、致死率がここまで安定しているのは珍しいような気はします。
なお、致死率に関しては、アメリカ医師会が発行する世界で最も読まれている医学誌である JAMA と呼ばれる「ジャーナル・オブ・ジ・アメリカン・メディカル・アソシエーション」が、2月7日に、武漢のひとつの病院での感染状況の論文を掲載しました。
・Clinical Characteristics of 138 Hospitalized Patients With 2019 Novel Coronavirus–Infected Pneumonia in Wuhan, China
(中国武漢での新型コロナウイルス肺炎の入院患者138人の臨床的特徴)
JAMA 2020/02/07
武漢の感染状況を報告した論文としては最新の分析となっています。
それによりますと、調査した武漢の病院での致死率は 4.3%となっていました。
重症化率(集中治療室への入院を必要とする患者の率)は、26%で、少なくとも武漢のこの病院では、感染者の 4人に 1人は重症化しているようです。
この JAMA のレポートで最も気になった部分は、入院患者 138人のうち、医療従事者が 40人いるということでした。率にして約 30%の入院患者が医療従事者だったということになります。
以下の表の赤で囲んだ部分がそれを示しています。
・JAMA
調査したこの武漢の病院だけに特化したものなのかもしれないですが、それでも、かなりの率で医療従事者にも感染しているという可能性はあるのかもしれません。
また、公表されている感染者数は横ばいですが、実際には中国国内で制御が難しくなっているのかもしれないことを示すこととしては、2月7日の英国テレグラフの報道は、
中国において、隔離されている人の数は 4億人に達した。
と述べていまして、非常に大規模な人々に強制的な検疫が行なわれているようです。
この「 4億人の隔離」というのが本当ならば、そうしなければならない状況が存在しているということなのかもしれません。
新型コロナウイルスの流行について初期の段階で警鐘を鳴らした中国人医師が死亡して以来、むしろ中国の報道は規制が厳しくなっているようで、ますます実態はわかりにくくなってきています。