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武漢ウイルス最新情報 2020-0130 医学誌ランセットに掲載された致死率は「11%」に達している

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2020年1月29日 医学誌ランセットに掲載された記事より

Lancet




 

新型ウイルスの患者数は、今日もまた昨日比で 1000人以上増えています。


Wuhan Virus

2020年1月30日 午前9時
感染確認 7779人
死亡者数 170人

中国の保健当局の最新の発表によれば、1月29日の時点で経過観察を受けている人の数は 81,947人ということです。

大きな変動としては「感染が疑われる」人の数が、前日の 9,239人から、3000人近く増えて、12,167人になっていることです。

この感じですと、早ければ、明日あるいは明後日には患者数が 1万人を超えると思われます。

なお、死者数に関しては、中国当局が公表している数値に疑問も出ているようです。

ドイツの報道メディア DW の東アジア特派員ウィリアム・ヤン(William Yang)氏は、ツイッターで、中国の保健当局が、遺体を病院から焼却棟に密かに直接移動しているとする主張を引用していました。

これを裏付ける証拠はないですが、ただ、たとえば、現時点(1月30日午前)での公表されている中国国内の患者数と死者数は、以下のようになっています。

中国国内の患者数 6070人
中国国内の死者数 133人

これだと、致死率は 2%くらいなのですが、一方で、やはり中国の保健当局の昨日までの公式な発表として、「患者数と重症者数」の比率は以下のようになっていました。

中国国内の患者数  5974人
中国国内の重症者数 1239人

この数値からは、「 20%近くが重症化している」ことがわかります。

この「重症者が 20%」に達しているという公式な数値と「致死率は 2%程度」という数値が、どうも合わないなとは思っていました。

中国当局が何かを隠蔽しているとは言いませんけれど、整合性の合わない部分は、多少あります。

これを裏付けるものとして、冒頭に示しました医学誌ランセットの新型コロナウイルスに関しての論文もあります。

これは、2020年1月1日から 20日までの間の、武漢での新型コロナウイルスについての疫学的、人口統計学的、臨床的な検査データを示したもので、今回の感染の中で、実際の患者の状況を数字であらわした初めての論文となると思われます。

1月20日までの記録で、99人の新型コロナウイルスの患者の状況を記しています。

そこには、

「そのうち 11%の患者が短期間に悪化し多臓器不全で死亡した」

と記載されています。

臨床例が少ないですので、何ともいえないですが、この所見では、致死率がかなり高い状況が示されています。

なお、参考までに症状を含めた他の所見も記しておきます。

2020年1月1日-20日までの新型ウイルスの臨床的所見

・患者の平均年齢 55.5歳
・男性 67人 女性 32人
・50人(51%)が慢性疾患を持っていた

症状の割合

・発熱(83%)
・咳(82%)
・息切れ(31%)
・筋肉痛(11%)
・意識の混乱(9%)
・頭痛(8%)
・咽頭痛(5%)

慢性疾患を持つ高齢男性が重症化する可能性が高い。

 

現地の状況はよくわからないですが、各地である程度、混乱してはいるようで、ソーシャルネットなどにもさまざまな様子が伝えられます。

ナースさんらしき人が「実際にはすでに 9万人が感染しています」と述べていたり(一般のナースさんに全体の感染者数がわかるわけもないとは思いますが)、屋外の床で看護を受けている人たちの様子があったり、いろいろと混沌としている様子が伝えられたりするのですが、何が本当かはちょっとわかりません。

武漢周辺の各地の交通封鎖も続いているようですが、以下のような写真を見ると、冗談なのだか本気なのだかわからない部分もあります。

「この村の住人以外は立ち入りを禁止する」

twitter

現在までの患者数の推移は、科学者たちが想定していた予測の数字とほぼ同じように推移していますが、その予測は、2月21日までの患者数を「 5700万人」としています。そのようなことになるのでしょうかね。

なお、あまりにも急速に大量の人々が医療機関を受診しているために、新型ウイルスの検査キットが枯渇し始めているというも、真偽はわからないですが出ています。

それが本当だとすれば、検査できなければ感染者数の数も増えないですので、「数字上」はいったん患者の数の上昇が止まる可能性もあるかもしれません。







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