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2023年の世界競争力ランキングで、アメリカは9位にまで後退。日本は…

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かつて20年以上トップだったアメリカの今

国際経営開発研究所という組織が毎年おこなっている世界競争力ランキングの 2023年版が発表されていました。これは、経済実績、政府の効率性、事業の効率性、インフラストラクチャーの4つの広範なカテゴリーにわたる 300以上の指標に基づいて評価したものです。評価された国の数は 64カ国です。

そのトップ10は以下のようになっていました。

世界競争力ランキング トップ10

1位 デンマーク
2位 アイルランド
3位 スイス
4位 シンガポール
5位 オランダ
6位 台湾
7位 香港
8位 スウェーデン
9位 米国
10位  アラブ首長国連邦

imd.org

 

時代の流れを感じるのは、いつのまにやら、アメリカが国際競争力において「 9位」にまで落ちていることでした。

統計サイト statista に、2000年からの 10年ごとの上位国の推移があります。

西暦2000年からの国際競争力ランキングの上位国の推移

statista.com

アメリカは、

1位 (2000年) → 3位 (2010年) → 9位 (2023年)

と、下げてきているわけですが、来年以降はどうなるでしょうかね。

いわゆる G7で、アメリカ以外にトップ10に入った国はありません。日本は、G7で下から 2番目でしたが、どの国も似たようなものです。

G7
カナダ  15位
フランス 33位
ドイツ  22位
イタリア 41位
日本   35位
英国   29位
米国     9位

 

アジアのいくつかの国の順位は以下のようになっています。東南アジア諸国もまた軒並み日本より高いです。

中国   21位
韓国   28位
インド  40位
タイ   30位
マレーシア  27位
インドネシア 34位

 

日本は、東アジアにおいては最下位ということになっていますが、過去 5年間、ほとんど順位は変化していません。

今後、世界が激動していくのなら、あるいは「戦争」というようなことが絡んできますと、こういうランキングも大きく変化していくのでしょうけれど、2025年あたりにはどうなっていますかね。

なお、ペルーは、2009年に現在の日本と同じ 35位でしたかが、10年で、ほぼ最下位近くの 61位にまで落ちました (今年は55位)。

ペルーの 2008年から2019年までのランキングの推移

researchgate.net

日本もこういうようにならなければいいのですが。

このランキングを取り上げていた記事をご紹介します。




 


これらが世界で最も競争力のある経済国だ (米国は9位に後退!)

These Are The World's Most Competitive Economies (US Falls To 9th!)
zerohedge.com 2023/06/22

国際経営開発研究所(IMD)が発行する今年の世界競争力ランキングは、経済実績、政府の効率性、事業の効率性、インフラストラクチャーという 4つの広範なカテゴリーにわたる 300以上の指標に基づいて 64カ国を評価している。

この指標は、最終的なランキングの 3分の 2を占めるハードデータと、結果の残りの 3分の 1を占める調査結果を組み合わせたものだ。

このランキングは北米だけでなくヨーロッパの大部分もカバーしているが、南米、アジア、そして最も注目すべきアフリカで評価の対象となっていない国が多い。今年評価されたアフリカの国家は 2カ国だけだった。

例年と同様、競争力ランキングでは欧州が独占しており、上位 3か国すべてを含む欧州諸国がトップ 10に入っている。

アジアにもトップ 10に 3つの経済国が入っているが、最大の経済大国である中国、インド、日本、韓国は目立って上位にはない。この地域で最高スコアに達しているのはシンガポール、台湾、香港だ。

デンマークは昨年トップとなり、今年もなんとか首位を維持した。アイルランドは 11位から 2位に躍進し、スイスは昨年同様 3位だった。

しかし、これらの今年のトップ3の国々は、どの国も比較的経済規模が小さいため、今日のペースの速いグローバル化経済に迅速に対応できるかどうかという点は思うところだ。

「今日の予測不可能な環境を乗り切るには、機敏性と適応性が必要です」と WCC (世界競争力センター)の首席エコノミスト、クリストス・カボリス氏は説明する。

「アイルランド、アイスランド、バーレーンなど、優れた国々は回復力のある経済を構築しています。彼らの政府は、現在の経済状況に基づいて政策をタイムリーに適応させることもできます」

連邦制度と立法プロセスの遅さを持つアメリカは同様のことは言えず、これが IMD の競争力ランキングのトップからアメリカ経済が徐々に低下していることの一部を説明している。

アメリカは、1997年から 2009年まで途切れることなくトップの座を維持し、2017年までトップ3から外れる事はなかった世界最大の経済大国だった。しかし、2020年から 2022年まで 10位に後退し、今年は 9位にランクインした。

世界におけるアメリカの地位を考えると悪く聞こえるかもしれないが、依然としてアメリカは世界最大の経済大国の中で最高位に位置している。

2023年の競争力ランキングでは、GDPの観点からトップ10に入る経済大国としては、他にはカナダがトップ20に入っている唯一の国だ。

欧州は 2023年のランキングでも再び優れた成績を収め、5つの経済国がトップ10に入っている。

ただし、この地域の経済大国であるドイツ、フランス、英国はトップ10に入っていないのが目立っており、さらに言えば、これらの国はトップ20にも入っていない。







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