2019年4月5日 ノルウェー上空に出現した光
・NASA Wallops
それはNASAのプロジェクトによるものだった
4月5日の夜、ノルウェー上空に冒頭のような、空の現象として信じがたいような光が広がりました。
・NASA Wallops
これは何かといいますと、NASA の高層大気を調査するプロジェクトである「 AZURE ミッション」のために打ち上げられたロケットの打ち上げの際に出現したものなのでした。
この時には、ノルウェー上空にはオーロラも出ていて、そのふたつの光による光景が広がったのです。
下の写真ですと、地表近くの上空に横に伸びる緑の光の帯がオーロラで、上空の青い光や、その下の白い煙のようなものが NASA の観測ロケットの打ち上げ後の光です。
このミッションは、オーロラが出現している高層の電離層(100〜800 km)における荷電粒子の移動を研究するためのミッション(Auroral Zone Upwelling Rocket Experiment)で、二機の気象ロケットが打ち上げられました。
その上空の光景が、ノルウェーの人たちによって数多く撮影され、SNS に投稿されていたのでした。
このミッションのことを知らなければ、異様に不思議な現象が起きていると考えても不思議ではない光景ではあります。
宇宙空間に打ち上げるロケットや大陸間弾道ミサイルなどの発射の際には、その多くの場合に、普通では出現しないような紋様を空に残しますけれど、このような光の状態になることを意図して設計されているわけではないと考えますと、なかなか不思議な現象だとはいつも思います。