2019年8月16日 スーダン西部のエルファッシャー市
アフリカのスーダンで、過去 2週間ほど、前例のないような悪天候が続いており、各地で激しい雨が降り続けています。
スーダンの場所
8月15日には、首都ハルツームで、24時間雨量が 155ミリメートルに達したと報じられています。ハルツームの平年の 8月の月間雨量は 60〜 70ミリ程度ですので、1日で、実に、その月間雨量の 3倍ほどもある雨が降ったことになります。
スーダンでは経験したことのない、このような大雨により、スーダン各地で次々と洪水が発生したことが報道や SNS で伝えられています。
洪水が拡大する2019年8月中旬のスーダン各地の様子
・SENATOR OF THE FEDERAL REPUBLIC
この一連の大雨により、過去 10日間で、少なくとも 50人が死亡したと伝えられています。また、約 1万にのぼる家屋が破壊され、学校やモスクなどの数多くの公共の施設も影響を受けたようです。
今年の異常気象は、このアフリカ東部や北部でも拡大していまして、スーダンでは、今年 7月にも大雨による鉄砲水洪水で大きな被害を受けています。
また、このような大雨が続いている状態の中で懸念されているのが、「衛生状態」で、スーダンでは、2016年から 2017年にかけて、大規模なコレラの流行が発生しています。
そして、この流行では、少なくとも 900人以上が死亡したと、当時報じられていました。
今回のような、スーダンではあまり例のない洪水の連続の中で、また感染症の流行が起きるのではないかと懸念されています。