太陽活動と宇宙 異常な現象

巨大なコロナ質量放出を発生させたプロミネンスは「太陽観測史上最大の爆発」だった

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観測史上最大だとわかった2022年2月16日のプロミネンスとコロナ質量放出。 ESA




 

2月16日に、太陽の「裏側」で巨大な爆発が発生しまして、それが見たことがないような規模のものでしたので、アセりながら以下の記事を書きました。

太陽で長さ40万キロメートル以上におよぶ記録的なコロナ質量放出(CME)の大爆発が発生。幸い地球の方向には向いておらず
地球の記録 2022年2月17日

そうしましたら、ヨーロッパの欧州宇宙機関 (ESA)の太陽観測衛星「ソーラー・オービター」の観測により、この時の爆発(プロミネンス)は、太陽観測衛星史上でのレベルとして、

「観測史上で最大」

だったことが判明したことが、ウェブサイトで報じられていました。

その記事をご紹介したいと思いますが、「プロミネンス」というのは、太陽表面から噴き上がる、画像的には炎のように見えるもので、磁気の噴出なんですが、そのプロミネンスが過去最大級であり、それによるコロナ質量放出 (CME)も非常に大きくなったということのようです。

ESAが発表した噴出の瞬間の模様。太陽の直径の半分ほどにも及ぶ

ESA

そして、あの大爆発を起こしたとみられていた黒点が見えてきたのですが、そんなに大きくないのです。

「こんな黒点があんな爆発を起こすかな」とは思いました。

なお、太陽フレアは一般的には、太陽黒点から発生しますが、そうではないものもあります。

ハイダーフレアと呼ばれる、太陽表面の黒点以外から発生する強力な太陽フレアがあるのです。以下は、単なる翻訳記事ですが、12年前の In Deep の記事です。

太陽のフィラメントが起こす壮大な「ハイダーフレア」
In Deep 2010年02月24日

黒点ではなく、こういうようなものも関係していたのかなあとは思いますが、あれほどの大爆発を起こしたメカニズムはどうも謎のままです。

ここから ESA の記事です。


太陽観測衛星ソーラーオービターが見た巨大な太陽の噴火

Giant solar eruption seen by Solar Orbiter
ESA 2022/02/18

ESA / NASA が運営するソーラー・オービター太陽観測衛星は、単一の太陽の画像としては、これまでに観測された最大の紅炎の噴火を捉えた。

太陽の隆起は、太陽の表面上に浮遊する太陽プラズマの密集した集中を維持する絡み合った磁力線の大きな構造であり、時にはアーチループの形をとる。

それらはしばしばコロナ質量放出の発生と関連しており、地球に向けられた場合、私たちのテクノロジーと日常生活に大混乱をもたらす可能性がある。

この最新の太陽事象は、2月15日(日本時間 2月16日)に発生し、その爆発によるコロナ質量放出は、太陽から数百万キロメートルにまで広がった。コロナ質量放出は地球に向けられていなかったので、地球への影響はほぼなかった。

画像は、ソーラー・オービターの極紫外線イメージャー(EUI)の「フルサンイメージャー」(FSI)によって捉えられた。

今回、太陽観測衛星ソーラー・オービターによって観測された太陽のプロミネンスは、単一の視野で撮影されたこの種の事象としては史上最大であり、このような、太陽事象に対応する方法を確認するための新しい可能性を開く。







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