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グアムに過去数十年で最大の勢力のスーパー台風が直撃する見込みとなり、非常事態宣言が発令され、知事は、低地の住人「全員」に高地への避難を命じる

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気象衛星ひまわりが撮影したスーパー台風「マーワー」。2023年5月23日




 

グアムの後、台湾や日本の西日本も影響を受ける可能性も

グアム島に、過去数十年で最大の勢力と規模を持つスーパー台風の「マーワー (Mawaru / 台風 2号)」が、近づいており、気象局の予測では、

「グアムへの直撃は避けられない見込み」

となっています。

マーワーについて報じていた報道をご紹介したいと思いますが、一体どれほど強力な台風なのかというと、海外の報道には以下のようにあります。

 

> 現在の予報では、今後 12時間で時速 259kmまでの限界的な発達が予想されており…

 

日本では、風速の時速表示はあまり馴染みがないですが、この風速 259kmというのがどのように定義されているかというと、日本の気象庁は、風速について以下のように定めています。

気象庁による風速での台風の分類

gora.ex.nii.ac.jp

 

時速 193km以上で「猛烈な台風」となっています。

そして、マーワーの持続的な風速は、時速 259kmにまで達すると予測されているのです。

グアムは、2002年に「ポンソナ」というスーパー台風により大きな被害が出ましたが、ポンソナの最大風速は、時速 241kmでした。

マーワーがそれを超えた場合、グアムを直撃する台風としては、記録に残る中で史上最大の勢力となる可能性があります。

以下は、米軍メディアのスターズ&ストライプス (星条旗新聞)にある台風マーワーの進行ルートの予測です。

台風マーワーの予測ルート

stripes.com

 

これを見ますと、その後のルート次第ですが、台湾やフィリピンも影響を受ける可能性がありますね。進行ルートがずっと海上であり、海水温も高いと見られるため、「勢力が落ちていくことがあまり想像できない」部分があります。

進行方向次第では、たとえば、北向きに変化したりすれば、沖縄や西日本なども影響を受ける可能性があるかもしれません。

とにかく暖かい海水温の海上を移動している限り、台風は衰えることは一般的にないですから、どの方向に進んでも、台風が接近した地域は大きな影響を受けそうです。

台風追跡マップを見ますと、5月24日午後3時現在、台風マーワーは目算で、グアムから 100kmくらいの位置にあるようです。マーワーの移動速度は、昨日の時点で、時速13kmでしたので、グアムへの接近は、日本時間での 5月24日の深夜から 5月25日の早朝となるかもしれません。

報道をご紹介します。




 


超大型台風「マーワー」がグアムを直撃する恐れ

Super Typhoon “Mawar” threatens Guam with direct impact
watchers.news 2023/05/23

台風マーワー (Mawar)が、非常事態宣言が発令されているグアムに向けて進み続けており、2023年5月23日に急速に発達して超大型台風となった。

マーワーがグアムを直撃した場合、甚大な被害が出る可能性がある。この台風は、グアムを襲う嵐としては過去 20年間で最も強いものとなる見込みだ。警報は以下のようになっている。

 

・台風警報はグアムとロタ島に引き続き発令されている。5月23日遅くには風速 63km/以上の風が吹くと予想されており、5月24日の朝には台風並みの風が吹き始めると予想されている。

・サイパンとテニアン島にも、台風警戒が引き続き発令されている。今夜から 5月24日の朝にかけて、時速 63km以上の風が吹く見込みだ。

・マーワーは 5月24日06:00UTC前にグアム付近または上空に移動すると予測される。

 

5月23日午前9時(協定世界時)、スーパー台風「マーワー」の中心はグアムのジーゴの南東約 275キロに位置していた。

この際には、10分間持続した最大風速は、時速 185 km、突風は、時速 260 km、1分間持続した最大風速は、時速 250 kmに達した。

中心気圧の最小値は 935ヘクトパスカルで、時速 13kmで北北西に移動していた。

この超大型台風「マーワー」は、非常に良好な上空の状況と暖かい海面に支えられ、急速に発達を続けている。

現在の予報では、今後12時間で時速 259kmまでの限界的な発達が予想されており、グアム上空またはその近くを通過する前に、この台風が、超大型台風の強度またはそれに近い強度にとどまることはほぼ確実と予測される。

グアム知事のルー・レオン・ゲレロ氏は非常事態を宣言し、島の低地に住むすべての住民に対し、遅くとも 5月23日18時までに高台の避難所に避難するよう命じた。

「マーワーは本当の脅威であり、私たちの島を直撃する可能性があります」と知事は語った。

非常に危険な風、荒れた波、沿岸の高潮に加えて、マーワーは最大 250mm 、場合によっては 500mmもの大雨をもたらし、生命を脅かす洪水や土砂崩れを引き起こす可能性がある。

マーワーは、軽量素材の建物や住宅に大きな被害をもたらす可能性がある。非コンクリート屋根は甚大な被害を受ける可能性があり、非鉄筋コンクリート壁は吹き飛ばされる可能性がある。しっかりと建てられた木造および金属製の構造物にも、重大な損傷が生じる可能性がある。

嵐が過ぎた後、電気と水道は数日、場合によっては数週間利用できない可能性がある。ほとんどの木々は折れるか根こそぎにされる可能性がある。

マーワーがグアム頭上を通過するのは 5月24日と予想されるため、通常の満潮より1.8〜 3メートル高い高潮が予想される。高潮が最も発生しやすい地域では、高潮は通常の満潮より 3 ~ 4.6 メートルの高さに達する可能性がある。

マーワーは、2002年12月に時速 241kmの突風でグアムを通過したスーパー台風ポンソナ以来、グアムを襲う最強の嵐となるだろう。







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