ミニ氷河期の到来 異常気象 自然災害

ヨーロッパから中東の寒波と大雪が過激化。過去数日で少なくとも26名が死亡。レバノンの大雪も続く

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2019年1月12日 ポーランド・スニェシュカ 何かの建物が凍結した状態


Marcin Miller




 

2019年に入ってからのヨーロッパでの激しい寒波と大雪に関しては、以下の記事などで、何度か取りあげました。

ミニ氷河期的なカオスと共に始まった2019年の北半球。ヨーロッパ、アメリカ、イラン、インド、トルコ…を包み込む異様な雪と氷の世界
 In Deep 2019年1月8日

北極からの「極渦」がもたらしている中央ヨーロッパの大雪は「120年の記録」を破るような規模となり、各地でカオスが発生中
 アース・カタストロフ・レビュー 2019年1月7日

 

すでに、新年から 2週間近く続いている異例の寒波と大雪ですが、おさまるどころか、さらに激しいものとなってきています。

寒波と大雪は、ドイツ、オーストリア、ブルガリア、ポーランド、ギリシャ、スペインなどに広がっていて、その光景は、少なくともこの数年では見られたことのないようなものです。

1月12日 ポーランド・ビェシチャディ 完全凍結した家々


fobosplanet

ドイツとオーストリアは今回の大雪の影響を最初に受けた場所ですが、その状態が 10日以上続いています。

1月13日 オーストリア ほぼ雪の中に埋まった家々


helicopter inspection team

ドイツやオーストリアでは、除雪作業も大変なことになっているようです。

1月12日 ドイツ・ラウシュベルク 果てしなき除雪作業

Rauschbergbahn Ruhpolding

1月12日 オーストリア・ザルツブルク すでに除雪はひとりでは無理


Wintersporters IG

上の写真では、大勢で屋根の雪を下ろしているのですけれど、これをやらないと「家がつぶされる」のですよ。北海道では、雪で家ごと潰れるとか、屋根が壊れることは、少なくとも昔はたくさんあり、私自身も経験しています。

 

なお、ヨーロッパ全体で、これまで少なくとも 26名の方が大雪のために亡くなったことが伝えられています。

また、ギリシャを含むバルカン半島では、歴史的な寒波のために、非常事態宣言の用意がなされていると報じられていました。下の動画は、ギリシャの湖が凍結して「水鳥たちが水に入れなくなった」光景です。

https://youtu.be/wYtRbK7wYzg

スペインでは、畑の作物の凍結を防ぐために、畑を火で温める作業が連日のように続けられています。

1月12日 スペイン・マルシア 炎でオレンジ色に染まるブドウ畑


fobosplanet

寒波と大雪はトルコにまで拡大している他、アフリカのアルジェリアからも大雪の報告があります。

1月13日 トルコも各地で大雪


Instagram

1月11日 大雪の報告があったアルジェリアのブリダ市


Saalh Blidi

また、先日、以下の記事、

中東レバノンが驚異的な暴風雪に襲われ、多数のシリア人難民が生命の危機に直面している

でふれました中東レバノンの大雪ですが、この大雪もその後さらに拡大しているようで、1月13日のレバノンの写真は、もはやここがレバノンだとは考えられないようなものでした。

1月13日 大雪が収まらないレバノンのジェジン市の積雪ぶり


Rawad Taha

大雪で各地が混沌としている状態ですが、気象の予測では、今後まだこの状態は続くとされています。

昨年の夏は、壊滅的な猛暑と記録的な山火事の発生に苛まれたヨーロッパ各地ですが、この冬は歴史的な寒波と大雪でカオスの渦中を過ごす状態となっています。







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