大量死 戦争の時代 異常な現象

サウジアラビアで、ツイートの投稿内容に対して17歳の少女に懲役18年が言い渡される。先月はツイートの内容で男性に「死刑判決」も

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現在のサウジアラビアの実質的な統治者であるムハンマド・ビン・サルマン皇太子。middleeasteye.net



投稿者に次々と下される重い懲役

サウジアラビアで、政治犯を支援するツイートを投稿した 17歳の女子高校生に、懲役18年の実刑判決が言い渡されたことを、中東のミドル・イースト・アイが伝えています。

先月には、やはり、「投獄された宗教学者たちを擁護した」ツイートの投稿内容に対して、男性に、

「死刑」

が宣告されています。

他にも、サウジアラビアでは、政治的な投稿に対して、かなりの数の人々が長期の懲役刑を受けているようです。

ツイートに投稿するのも命がけという感じですが、さすがに、メディアから批判の声も上がっています。それでも、判決が覆ることはないようです。

まあしかし、戦中戦前の日本を考えてみますと、「意見の弾圧」という意味では、実際にはそんなに、その頃の日本と変わらないような気もしないでもないです。

ということは、「また日本がそのような国になる」という可能性もないわけではないということなのかもしれません。

コロナとワクチンの渦中の「日本」を思い出されてみても、やや感じるのではないでしょうか。国民自身が国民を弾圧するという図式。

ともかく、17歳の少女に懲役 18年が言い渡されたことについての報道と、先月、男性に死刑判決が出たことについて、それぞれの報道をご紹介します。




女子高生に懲役18年が言い渡された報道


サウジアラビア、ツイート問題で女子高生に懲役18年の実刑判決、権利団体が発表

Saudi Arabia sentences schoolgirl to 18 years over tweets, says rights group
Middl East Eye 2023/09/23

人権団体によると、サウジアラビアは政治犯を支援するツイートを投稿した女子高校生に懲役 18年の実刑と渡航禁止を言い渡した。

サウジアラビアでの人権侵害を記録する権利団体 ALQST は 9月22日、サウジ専門刑事裁判所が、 8月の逮捕時にはまだ 17歳だった 18歳のマナル・アル・ガフィリさんに、この判決を下したことを明らかにした。

ムハンマド・ビン・サルマン皇太子の事実上の統治下にあるサウジアラビアの司法当局は、サイバー活動と政府批判のためのソーシャルメディアの使用を巡り、最近、いくつかの極度の懲役刑を言い渡している。

その中には、ツイッターや YouTube 上でのコメントに対する退職教師モハメド・アル・ガムディ氏に対する「死刑判決」や、 昨年のツイートに対するリーズ大学博士候補者のサルマ・アル・シェハブ氏の懲役 34年などが含まれる。

皇太子は、FOXニュースとの広範なインタビューで、女子高生ガフィリさんへの判決を認めた。皇太子は、この判決は、自分には変えることができない「悪法」のせいだと主張した。

皇太子は以下のように FOXニュースに述べた。

「私たちはこの判決に満足していない。それを恥じている。しかし、陪審員制度の下では法律に従わなければならない。私から裁判官たちに対して法律を無視するように言うことはできない。なぜなら...それは、法の支配に反することだからだ」

しかし、サウジの人権擁護活動家や弁護士たちは、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子のこの主張に異議を唱え、最近のソーシャルメディア利用者の取り締まりは、皇太子の政権昇格と、皇太子を批判する人々の取り締まりを監督する新たな司法機関の導入と相関していると述べた 。

サウジアラビアの弁護士で欧州サウジ人権機構の法律コンサルタントであるタハ・アル・ハジ氏は、「彼(皇太子)は、その気になれば、一言で、あるいはペンの一筆で、数秒で法律を変えることができるのです」と私たちに語った。

人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチのサウジアラビア調査員は、2017年のサウジの安全保障機構の全面見直しにより、 女性の権利擁護者や反政府活動家を含むサウジの反対派の声が大幅に抑圧されるようになったと述べた。


 

ここまでです。

男性への死刑判決の報道


サウジアラビア:ツイートを巡り著名学者の弟に死刑判決

Saudi Arabia: Brother of prominent scholar sentenced to death over tweets
Middl East Eye 2023/08/25


英国に亡命している宗教学者サイード・アル・ガムディ氏。彼の弟が死刑判決を受けた。

 

サウジアラビアの裁判所は、汚職に対するツイートと、取り調べ中に投獄された宗教学者たちを擁護したとして、著名な学者で政府批判者の弟に死刑判決を下したとと権利団体が報じた。

英国を拠点とする著名な宗教学者であるサイード・アル・ガムディ氏は、ツイートで、フォロワー 9人の匿名アカウントからのツイートに対し、サウジアラビア・リヤドの専門刑事裁判所は、ムディ氏の弟のモハメド・アル・ガムディ氏に死刑判決を言い渡したと述べた。

ミドル・イースト・アイが確認した同氏のツイートは、失業、インフレ、政府の資源管理の誤りに焦点を当て、政治犯の釈放を求めていた。

兄であるロンドンで自主亡命中のサイード・アル・ガムディ氏は、「不正義と不当な判決の支配から弟の首を解放してくれる力のあるすべての人に訴えます」と語った。

7月初旬に下されたモハメッド・アル・ガムディ氏に対する死刑判決は、英国に本拠を置く擁護団体アルクストと、サナド権利財団によって確認された。

これは、昨年 8月のツイートに対するリーズ大学博士候補者サルマ・アル・シェハブ氏への懲役 34年以来、オンライン活動に対する一連の過激な判決に続くものだが、ソーシャルメディアへの投稿に対する死刑判決はこれが初めてであると考えられる。

サウジアラビアのベテラン権利擁護者と弁護士は、この判決にショックを受けたと語った。

サウジアラビアの弁護士で欧州サウジ人権機構の法律コンサルタントであるタハ・アル・ハジ氏は、サウジの裁判所は「裁量的判決を利用して、邪魔な人物を粛正している」と述べた。

「サウジアラビアでは、生命の改ざんと生命の軽視が危険な段階に達しています。不条理な告発に対して下されたこの死刑判決は恐ろしく危険なものです」とハジ氏は語った。







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